【会話ブログ】この会話箱の買い替えは許さないわよ | 【会話ブログ】

【会話ブログ】

ここは旧【会話ブログ】です。
新アカウントでお楽しみください。

どんな筆箱使ってた? ブログネタ:どんな筆箱使ってた? 参加中


「2学期に向けて、そろそろ筆箱を新しいのに変えようかな」

「あらそう。良いんじゃないかしら」

「うん、どんなのが良いかな。今日辺りどこかに見に行ってみるか」

「あら、何を言っているのかわけが分からないけれど、ついに勉強を諦めて学校に筆記用具を持ってくるという概念自体を新しく変えてしまうのね。それなら私も隣の席の人が筆記用具を忘れても一切貸さないという新しい概念の元で学校生活を送ってみようかしら」

「どうしてそうなるんだ!そんな事をしてどうやって勉強するんだ」

「知らないわよそんなの。あなたが言い出した事なのにどうして私がアイディアを提供しなければならないのかしら。板書された内容を全て携帯で撮影したり、カメラを持ってきて授業をそのまま録画したりしてしまえば良いじゃないの」

「いや、それじゃ復習とかが面倒で大変だと思うんだけどな……」

「あらそう。授業のペースについていけないというカンジかしら。それなら全く授業を受けるつもりが無い事をアピールするふてぶてしい態度を取って、毎回長時間先生に説教されたら良いんじゃないかしら。あなたが口ごたえをすれば30分以上説教をしてくれる可能性もあるわよ。それならほんの少しずつしか授業は進まないわ」

「最初は上手くいくかもしれないけど、2回目からは即座に廊下に立たされたりして相手にしてくれないと思うんだけど……そうなると授業から一人だけ遅れるじゃないか」

「うるさいわね。一週間も続ければ停学か退学になるでしょうから授業から遅れなくなるわよ。授業そのものが無くなるわ」

「どうして僕が退学になるような事をしなきゃならないんだ!筆箱を買い換えようとしてるだけだぞ!」

「うるさいわね。あなたが変えるとか言い出したんじゃないの。私がどんな概念と意味合いで言葉を受け取ったとしても文句を言われる筋合いは無いわ、失礼な」

「全く、そんな授業や肩書きそのものを変えるようなスゴイ概念で受け取られたらビックリするじゃないか。とにかく普通に僕は新しく筆箱を変えようかな、って言ってるんだぞ」

「あらそう。一体どういう事なのかしら」

「いや、どうもこうも、そのままの意味だぞ。汚れが目立たないかなと思って黒いのを使ってたんだけど、流石に中学からずっとだから汚れてきたし、ボロボロになりつつあるし……」

「あらそう。黒いものの近くにいれば多少汚い事を言ったりやったりしても目立たないと思って私と付き合っていたのね、失礼な。しかも中学の頃から狙いをつけて同じ高校を受験するなんてどういう執念をしているのかしら、気持ち悪いわね。偶然の出会いと思いつつ全て仕組まれていたなんて事実が明るみになると、何だか何もかもが色褪せて見えるわね。あなたの筆箱の色はそれを表現していたのかしら。二度と私に近寄らないでちょうだい」

「何を言ってるんだ!お前は汚くも黒くもないし、僕達の思い出だって色褪せてないぞ!って、そうじゃなくて、筆箱の話だって言ってるのに……」

「うるさいわね。冗談に決まってるじゃないの。それで結局どんな筆箱を買うのかしら?小学生に大人気のアニメの主人公やゲームのキャラクターや戦隊物のヒーローが描かれている筆箱かしら」

「いや、確かにそういうのを使ってる人もいたけど、高校生にもなってそれはちょっと……」

「定規が飛び出したり、小分けされている消しゴム入れの蓋を開いたり、アニメやゲームやヒーローとは全く関係の無い仕掛けが満載な事を全く気にする事も無く、買った初日にクラスメイトを集めて大々的に披露するのよ。ところがちやほやされるのはその一日どころかその休み時間だけで、後は誰も羨ましがったりしなくなるわ。買った本人もすっかり飽きてしまって、しかもいざ使ってみると実用には向かない大きさと利便性と、既に放送が終わってしまったヒーローの図柄がいつまでも描かれている事が恥ずかしくなって、あっと言う間に無難な筆箱に買い換えてしまうわ。それでもあなたはあえてその筆箱にチャレンジしたいのね」

「だから買わないって言ってるのに……小学生と違ってちゃんと先々まで使っていくような品を買う予定だぞ」

「あらそう。意外と慎重に物事を見極めていると言いたいのかしら。でも本当に冷静で慎重ならば筆箱なんて買わなくても良いという結論に行き着くような気もするけれど」

「え?どういう事だ?今までのを今後も使い続けるのか?」

「あなたには筆記用具なんて必要ないと言っているのよ。馬鹿以下のカスだもの」

「こら!勉強しても無駄って言いたいのか!いくらなんでも酷いぞ!」

「違うわよ。私が貸すもの、って言ったの。どうせ何回席替えをしても今後クラス替えがあってもあなたは私の隣の席だもの。わざわざ二人して筆記用具を持ってくる必要も無いわよ」

「いや、ずっと隣にいられるなら嬉しいけど、でも……どうしてそんな事が断言出来るんだ……一体この学校でどんな権力を持ってるんだお前は」

「あら、落ちこぼれる生徒が出ないように、ちゃんと全生徒が学校生活に集中出来る環境を作っていくのも学校の役目じゃないの。隣にいないと全く集中出来ないから仕方が無いわ」

「僕はそこまで酷い成績じゃないし、注意力も散漫じゃないぞ!」

「うるさいわね。誰があなたの事を言ったのよ」


【会話ブログ】
「クリックよ。これはあなたの事を言っているのよ」

kounin_kaiwashiをフォローしましょう
ツイッター とかいうものを始めてみたわ」

過去の会話一覧を表示する

小説版会話ブログ
第一弾【はじまりの日】
第二弾【拝啓、わが路】
第三弾【そして欠片は花弁のように】

会話ブログRPG
第1章
第2章

リクエストや質問 、待っているわ」