ブログネタ：歯医者のココが苦手！
参加中「歯医者が苦手な人って多いな」
「あらそう。そのわりには父親が歯医者、とかいう二代目や三代目も多く働いている業界だと思うけれど。そんなに苦手だという印象は受けないわね」
「え？何が？どういう事だ？」
「あら、何故突然私の言っている事が分からなくなってしまったのかしら。そんなに難しい表現は使っていないはずよ。あなたは歯の前に言語能力の方を治療してくるべきじゃないかしら。その気になれば乳歯が生えている子供達に混じって勉強出来る施設もあると思うわ。脳が勘違いをして周囲の子供達の乳歯のようにあなたの永久歯を生え変わらせようとしてしまうかもしれないけれど、再び私と会話をする能力を手にするための犠牲として歯が抜けてしまうのは目をつぶるしかないんじゃないかしら」
「何を言ってるんだ！言ってる事は分かるけど、どうしてそんな事を言ってるのかが分からないから訊いてるんだぞ！」
「あらそう。どうして虫歯菌が見えないのに虫歯になるのかが分からないというカンジかしら？そんな事を言い出したらほとんどのウィルス性の病気に罹るたびに自分の状態が理解出来なくてパニックになると思うわ。残念ながらあなたの知らないミクロの世界では想像を絶する数の菌やウィルスがひしめいているのよ。そんな中でこうして健康を維持していられるのはもしかしたら奇跡なんじゃないかしら。あなたのようないてもいなくても変わらない人にまで奇跡が与えられていて良かったわね」
「もう何だか益々言ってる事が分からないな……ちょっと訊きたいんだけど、お前は歯医者を苦手にしてる人が多いとは思わないのか？」
「ええ、そうね。もちろん私が接した事のある人数なんてごく少数でしかないけれど、でも歯医者だけを取り立てて苦手とか言っている差別主義者はまだ見掛けた事が無いもの。どう考えても詐欺師とか強盗とかの方が苦手にしている人は多いんじゃないかしら。そもそもそんなに歯医者が嫌われていたら歯医者は誰とも結婚なんて出来ないでしょうし、他の業種よりも余程二代目や三代目が多い印象を受けるのはどうにも辻褄が合わないとさっきから言っているじゃないの」
「ああ、そういう意味だったのか……歯医者の人となりが苦手なんじゃなくて、歯医者での治療を苦手にしてる人が多い、って意味に決まってるじゃないか」
「あらそう。それなら最初からそう言えば良いじゃないの。夜な夜な知り合いの家に侵入して虫歯の数を数えたり、会話中に突然相手の歯石を取ろうとして口に手を入れたり、不気味な柔らかい物質を口に突っ込んで勝手に歯形を取ったり、歯医者は皆が苦手とするとんでもない性質を共通して備えているのかと思ってしまったわ」
「歯医者が皆そんな事してたらほとんど逮捕されて歯医者不足になりそうだな……と、とにかく、歯医者の治療で何か苦手な事ってあるか？」
「さぁ、どうかしらね。あなたは何か苦手があるのかしら？そもそも得意な事が何一つ無いように見えるけれど」
「歯医者ってテーマとは別の話になってないか？僕は何より歯を削られるのが苦手だな。って、ほとんどの人がそうだと思うけど」
「あらそう。日本人のほとんどに当てはまるなんて意外な話ね。でもパンやパスタやラーメンなどもたくさん出回っているから仕方が無いのかもしれないわ」
「……えーと、言ってる意味が分からないんだけど……」
「あら、【歯】を上手に削ると【米】になるじゃないの。いつの間にか日本人の大半が米が苦手だと思っていたとは驚きね」
「そんなわけないだろ！ホントに歯を削るって意味だぞ！」
「うるさいわね。冗談に決まってるじゃないの。そうやって怒鳴りつけて私の会話する意欲や想いを削ろうとしないでちょうだい、腹立たしいわね。歯医者の話題そのものが苦手になってしまいそうよ」
「うっ、ごめん……別に怒って怒鳴ったわけじゃないんだけど……そういえばお前も歯医者で苦手な事って何かあるのか？」
「さぁ、どうかしらね。歯医者で治療された事が無いから何とも言えないけれど、強いてあげればさっきも言った通り歯医者の話題が苦手かしら。あなたが苦手にしたのよ」
「ううっ、僕が怒鳴ったせいでトラウマみたいなカンジになっちゃったのか……？ごめん、一応ツッコミのつもりだったんだけど……」
「違うわよ。あなたが苦手にしているからよ、って言ったの。あなたが嫌がる事は私だって好ましく思わないわ、って、何を言わせるのかしら、みっともない」
「うっ、そんな風に想ってくれるなんて凄く嬉しいぞ。ありがとう」
「……何を感動しているのか分からないけれど、治療室の中ではせっかく苦痛に歪んだ顔をしても見れないじゃないの」
「全く素直じゃない！」
「クリックは苦手じゃなくて得意にしてちょうだい」
「ツイッター とかいうものを始めてみたわ」
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