![長寿番組で好きなのは?](https://stat.ameba.jp/common_style/img/home_common/home/ameba/allskin/ico_kuchikomi2.gif)
「長く続く番組とすぐに終わる番組と、色々あるな」
「ええ、そうね。1クールどころか2回で打ち切りになった番組のプロデューサーみたいな顔をして何を訊きたいのかしら?」
「2回で終わりって、1回目から不祥事でも起こさないと難しいんじゃないのか……」
「ええ、そうね。生放送中ずっと全裸で出演してしまって、2回目は謝罪文を涙ながらに読み上げて終了よ。つい調子に乗ってしまったのかもしれないけれど、後から後悔するような事はしない方が身のためだと思うわ」
「何か1回目から超人気番組みたいな調子の乗り方だな……しかも別に泣くほど番組に愛着も湧いてないと思うぞ。まぁ良いけど。でもそういう人気がある番組と無い番組ってのはどういう理由で差があるんだろうな」
「さぁ、どうかしらね。それが分かっていれば誰でも視聴率が100%の番組を作れるんじゃないかしら。でも各局が同じ時間に同じような完璧な番組を作ってしまうと結局視聴率は分散してしまうし、そうなると他とは全く違う番組の方が人気が出るかもしれないわね」
「なるほど。まぁ要するに視聴者が観たいと思うような個性的な番組、ってカンジか」
「そうね。それと長寿の秘訣は変えない事だと思うわ。長寿番組をいくつか思い浮かべてみると、昔からほとんど内容が変わっていないという共通の特徴があるものね。一方ちょっとの間だけ人気があった番組の視聴率にかげりが出てくると、すぐに新企画や新コーナーを始めるでしょう?そうなると新しい視聴者も昔からの視聴者も全く興味が湧かなくなってしまって、あっと言う間に番組は打ち切りにまで追い込まれてしまうわ」
「確かにそうだな。でもブームや話題の時は良いけど、それが終わった後も何も変えない方が良いのか?」
「ええ、そうでしょうね。ずっと同じ質を維持していれば、一時的に裏番組に移っていた人達がまた戻ってきやすいと思うわ。もしそういう人達が戻ってきた時に今までと全く違う内容になってしまっていたらもう二度と見向きもされないんじゃないかしら」
「確かに、一時的に他の番組が気になって違うチャンネルを観てるだけかもしれないしな」
「それと最近は視聴者を騙す番組が多いわね」
「騙す?どういう事だ?」
「どうもこうも、冒頭で注目のゲストが登場したり、衝撃の展開が巻き起こりそうな事を言ったりするじゃないの。丁寧に顔やシーンをモザイクで隠したりしているわ。ところがそのゲストは最後の最後に告知のために出てくるだけだったり、衝撃のシーンは結局翌週に結果が持ち越しになったりするわ。ああいう構成の番組を作る人って頭がおかしいんじゃないかしら。視聴者の観たい番組ではなくて、視聴者を騙して引き付ける番組を作る事しか考えていないのよ。翌週も同じ展開になるのかと思うと全く観る気なんてしないものね。専門家とか言っている人ほど独り善がりで本質を見誤っているものなのかもしれないわ。テレビ離れをインターネットや携帯や番組予算の削減のせいにしているけれど、ああいう番組しか作れない人が言うとただの言い訳にしか聞こえないわね」
「な、なるほど、ずいぶん厳しいな。っていうか意外と色んな番組をよく観てるんだな……じゃぁ好きな長寿番組とかってあるのか?」
「さぁ、どうかしらね。あなたは何か好きな番組はあるのかしら?」
「うーん、そうだなぁ。長寿番組って昼間とか土日に多い気がしないか?その時間はほとんどテレビは観ないからな……」
「あらそう。昼間と土日……言われてみるとそうかもしれないわね。それはそうと、どうしてその時間に何も観ないのかしら、失礼な」
「別に失礼じゃないと思うぞ!いつの間にテレビ局サイドの人間になったんだ?昼間も土日もお前と会話をして過ごす時間じゃないか。テレビよりも何よりも大切だと僕は思ってるぞ!」
「うるさいわね。当たり前の事をわざわざ大声で言ったりして、何を考えているのかしら。何度も使い古されたネタを裏技として紹介している番組の出演者としては重宝されるかもしれないけれど、うるさいのだけが特徴で語彙の少ないスポーツ中継のアナウンサーじゃあるまいし、音量が大きければ視聴率も上がると思ったら大間違いよ」
「うっ、二人の時間を大切に思ってるからつい……と、とにかく僕は好きな長寿番組は思い付かないな。好きかどうかは別としてニュースを観てるくらいか。お前はどうだ?」
「しつこいわね。私は【会話ブログ】よ。いつもいつも同じような事をする長寿番組の特徴を……って、誰が数十年前からずっと外見が変わらないように見える大喜利の名物司会者なのかしら、失礼な。実はとても豊富な知識と語彙が必要なのよ」
「いや、あの番組が長寿なのは分かるけど、僕達はまだまだ1年ちょっとだぞ。番組じゃないし」
「うるさいわね。未来の事は分からないわ。別に今の長寿番組の話をしなくても良いじゃないの」
「な、なるほど。何が起こるか分からない世の中だからな。そういう可能性がゼロとは言い切れないのかもしれない」
「ええ、そうね。上手い事を言ったんだから早く座布団を持ってきてちょうだい。あなたの仕事よ」
「テレビに移行した途端に【会話ブログ】じゃなくて大喜利になっちゃってるぞ!しかも僕の役目はアシスタントじゃないか!」
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「クリックした人に心の座布団をあげるわ」
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