「僕達をボケとツッコミに分類するとどうなるんだろうな」
「何かしら、突然、気持ち悪いわね。私がオーケーで、あなたは尻込みじゃないかしら」
「え?何だって?」
「うるさいわね。私がノロケであなたはヤッカミかもしれないわね、って、何を言わせるのかしら」
「えーと、ボケとツッコミの……」
「うるさいわね。私がボエーで、あなたは空蝉と何回言えば分かるのかしら」
「何回って、毎回変わってたような……っていうか、ウツセミって?聞いた事はあるけど、何だったっけ」
「源氏物語に出てくる普通の人間、つまりこの世に生きている人間の事よ。もしくはこの世そのものを指す場合もあるわね。あなたみたいな普通の人はまさに空蝉じゃないかしら」
「別に空蝉でも良いけど、今はボケとツッコミの話をしてるんだぞ?しかもお前のボエーとか何とか言ってたのは一体何なんだ」
「うるさいわね。私みたいな音痴は何を歌っても表記が【ボエー】になってしまうじゃないの。私達が生まれる前から漫画で使われているテクニックよ、失礼な」
「自ら音痴って言わなきゃバレずに済むのに……ま、まぁとにかく今はボケとツッコミの話だぞ。僕は一応自分ではツッコミだと思ってるんだけどな」
「あらそう。今のは一世一代のボケと受け取った方が良いのかしら?」
「いや、本気で言ってるんだけど……」
「あらそう。では本気でボケを言っているのね。流石に中々高度なボケをするわね」
「だからボケてないってのに。もしかしてボケじゃなくてツッコミをやりたいのか?」
「あら、どういう事かしら。生まれてからのほとんど全ての出来事を記憶している私がボケのはずがないじゃないの。あら、ようやく分かったわ。今のもあなたのボケだったのね。気付かなくて悪かったわね。今からでもツッコんであげるから早く頬を出してちょうだい」
「ちょっと待て!ボケてもないのに叩かれるのはツッコミじゃないぞ!」
「うるさいわね。だったら早くボケれば良いじゃないの。あなたがボケる前に引っぱたいてしまうところだったわ。それでは僕と殴り込みになってしまうものね。早くボケて引っぱたかせてちょうだい」
「おい!何か目的が変わってるぞ!プロの芸人じゃあるまいし、基本的には言葉だけでツッコむもんだと思うぞ」
「あら、そんなわけがないじゃないの。ついにボケたわね。早く頬を出してちょうだい」
「ボケてない!ホントの事を本気で言っただけだ!と、とにかく一回落ち着いて話し合おう」
「あらそう。あなたがボケて私が引っぱたけば終わりよ。さぁいくわよ。腕を振りかぶって待っているから何か言ってちょうだい」
「ちょ、ちょっと待った!危ないからホントに腕を振り上げるんじゃない!落ち着いて話し合おうって言ってるじゃないか!とりあえずまずはその事だけに集中してくれ!」
「ええ、だからあなたの望み通りオチについて話し合っているんじゃないの。何か思いついたかしら?もう腕が疲れて振り下ろすのも時間の問題よ」
「【落ち着いて】と【オチについて】を聞き間違えるような人にはツッコミ役は無理だ!」
「ボケっとしていないでクリックボタンに突っ込むのよ」
「ツイッター とかいうものを始めてみたわ」
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