![絵文字使う?](https://stat.ameba.jp/common_style/img/home_common/home/ameba/allskin/ico_kuchikomi2.gif)
「絵文字って昔からあるけど、どんどん種類が増えてるな」
「あらそう。絵文字というのがどういうものなのかも分からないのに種類がどんどん増えてしまっているのね、恐ろしいわ。きっと人類が全く想定もしないタイミングで絵文字が突然人間社会を乗っ取ってしまうんでしょうね。人の肉体や精神を媒介にしてどんどんと世界中に広まって、あっと言う間に地球全土を絵文字が覆い尽くしてしまうのよ。その時の地球を宇宙から見たらきっと一つの大きな絵文字みたいに見える事でしょうね」
「いや、絵文字には人間の理解を上回るだけの繁殖力や殺傷能力は無いと思うけど……人間が作るものだしな。っていうか絵文字を知らないのか?」
「あら、あなたの常識がーミニーにも当てはまると思ったら大間違いよ。人それぞれ自分の知っている事を常識だと思いたがるけれど、その知識を知らない人への思いやりを持って接しなければいつか誰も話を聞いてくれなくなるわよ。例えばーミニーにも色々と常識があって、あなたが知らない事もたくさんあるわ」
「言いたい事はよく分かったけど、途中の妙な言葉は何だったんだ?ミニーとはちょっと違ったみたいだけど……」
「あら、気付いてしまったかしら。これがーミニーの新常識言語、前長音(まえちょうおん)よ」
「……そんな断言されても何が何だか全く分からないんだけど……どういう言語なんだ?」
「日本語では【バター】とか【レバー】とか【パール】みたいに伸ばす音を【長音】と言うじゃないの。でもいつも単語の中や後ろにしか使われなくて気の毒だと思うわ。だから単語の先頭に長音をつける言葉をいくつか作ろうと思ったのよ。絵文字とかいう文字ばかりが増えるなんて不公平だものね。手始めにーミニーと私の名前を使ってみただけよ」
「って事は前の言葉によって毎回最初の音が変わるわけか。何ともややこしいな……」
「うるさいわね。あなたも撥音(はつおん)バージョンのッミッキーにしてしまうわよ」
「それは辞めてくれ!言いづらいぞ!」
「あらそう。それなら少し難しいけれどョミッキーとかュミッキーとかャミッキーとか、拗音(ようおん)バージョンが良いかしら?」
「それが一番発音が難しいな……」
「あら、やはりッミッキーは撥音が良かったかしら?それならッミッキーとして今後は生きていくと良いんじゃないかしら」
「僕が言ったのはその撥音じゃないぞ!全く。とにかく感覚が日本語の基本を逸脱し過ぎて誰も付いてこれない言語って気がする」
「うるさいわね。本当にッミッキーはどうしてこんなに口うるさいのかしら。既存の概念に捉われている人は嫌いよ。ちょっと直したかっただけじゃないの」
「いや、日本語を直すどころかかなりメチャクチャになってたような気がするんだけど……」
「違うわよ。ちょっと名を呼びたかっただけ、って言ったの。いつもいつも【あなた】じゃ味気な……って、何を言わせるのかしらッミッキーは。みっともないわね」
「……僕の名前くらいそんな手の込んだ事をしないで普通に呼んでくれれば良いのに……ホントに素直じゃないな……」
![【会話ブログ】](https://stat.ameba.jp/user_images/20100803/01/mickey-minnie-heidi/f3/b3/g/t01500060_0150006010672559401.gif?caw=800)
「今こそックリックしてちょうだい」
公認会話士の小説連載中
小説版会話ブログ第一弾
【はじまりの日】
小説版会話ブログ第二弾
【拝啓、わが路】
小説版会話ブログ第三弾
【そして欠片は花弁のように】
会話ブログRPG
第1章
第2章
「リクエストや質問 、待っているわ」