ブログネタ：銭湯行ったことある？
参加中「なぁ、銭湯って行った事あるか？」
「何よ、突然、気持ち悪いわね。既に理由はお見通しだけれど、あえて訊いてみようかしら。どうしてそんな事を訊きたいのかしら？」
「え？いや、別に理由は無いけど……駅から学校まで歩く間に一軒だけ銭湯があるのがちょっと見えるじゃないか。それで気になっただけだぞ」
「あらそう。意外と上手く誤魔化せたように思っているのかもしれないけれど、やはり私の目を欺く事は出来なかったわね。女装をして女湯に忍び込もうと思っていたのに番台で捕まってしまったようなものかしら」
「何を言ってるのかよく分からないけど、僕はホントにただ気になっただけだぞ？一体僕が何を意図して質問したと思ってるんだ？」
「うるさいわね。私の予想の中から最も都合の良さそうな理由を選び出そうとしてもそうはいかないわよ。とにかく残念ながら銭湯には行った事は無いわね。あなたが期待する男湯に入った事も無いし、あなたが期待する多くの女性に裸を見られて恥ずかしい想いをした事も無いわよ」
「そっか。まぁ今は自宅にお風呂がある家の方が多いからな。って、僕をどんなヤツだと思ってるんだ……」
「あら、私が恥ずかしい想いをした事が無いからってずいぶんガッカリするのね、いやらしい。先日のボウリングの話 じゃないけれど、もっと多くの人がが行きやすくするにはまずは銭湯も個室のようにしたら良いんじゃないかしら」
「なるほど。いくら同性とはいえ、他人に裸を見られるのが何だか恥ずかしいからな。ただのシャワールームじゃなくてちゃんと個人用の浴槽があれば流行るかもしれないぞ」
「あらそう。でもあんまり居心地を良くすると客の回転が悪くなるわね。一人当たりの料金ではなくて時間当たりの料金設定になってしまうわ。でもそうすると気が焦って居心地が悪いと感じる客が増えるんじゃないかしら。ちょうど良い時間で客が出てきてくれるには流れるプールが良いかもしれないわね」
「でもそれって他の客と顔を合わせなきゃならないんじゃないのか？」
「そうかしら。湯船に乗せたまま等間隔で浮かべて流せば良いのよ。余程の物好きじゃない限りは他の客は見えないわ。丸太をくりぬいた船みたいなものに乗って流れていくアトラクションと同じよ」
「まぁ大体どんな状況なのか分かったけど、身体を洗う場合はどうしたら良いんだ？湯船の中で洗うのか？」
「さぁ、どうかしらね。真ん中に洗う場所を作っておいて、身体を洗いたい場合は湯船を捨ててそこへ上陸させれば良いんじゃないかしら。でも自分の湯船が番台へ戻る前にまた乗り込まないと追加料金を徴収されるわ」
「結局中心で他の客と鉢合わせしそうだな……快適な個人用のお風呂とは掛け離れてるような気がするんだけど……」
「最後はもちろん急坂を猛スピードで滑り落ちるから早めに乗り込んでおかないと怪我をするかもしれないわね」
「完全にアトラクションじゃないか！くつろいで目を瞑ったりしてる時に落とされたらショック死するかもしれないぞ！」
「うるさいわね。坂が近付けば前の人達の叫び声が聞こえるから気付くわよ」
「何だか乗り物に乗っていくタイプのお化け屋敷みたいだな。でもそれだけじゃお客は入らないような気がする」
「あらそう。そうなったら良いわね」
「いや、お客が来ないと店が潰れちゃうじゃないか」
「違うわよ。サウナだったら良いわね、って言ったの。時間が無いとかゴチャゴチャ文句を言うクレーマーはサウナコースに入れれば良いのよ。５時間は乗り物から降りられないから大満足じゃないかしら」
「５時間もサウナの中にいたら満足する前に気絶するような気がする……」
「クリックするまでここから出してあげないわよ」
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