![寝坊の理由、多いのは?](https://stat.ameba.jp/common_style/img/home_common/home/ameba/allskin/ico_kuchikomi2.gif)
「皆寝坊した時ってどんな言い訳をしてるもんなんだろうな」
「さぁ、どうかしらね。寝坊した時に言い訳なんてあるのかしら。約束の時間に遅れたなら電車が遅れたとか、事件に巻き込まれたとか、色々と理由があるでしょうけれど、寝坊というのもその理由の中の一つだと思うわ。理由の理由を説明されても納得しない人が多いんじゃないかしら」
「なるほど……そういえばそうか。どんな理由でも寝坊するのが悪い、って言われそうだな」
「ええ、そうね。それに遅刻して後ろめたいとか、怒られるのが嫌だからって何も連絡しない人が多いらしいけれど、それは逆効果よ。かえって相手を怒らせる結果になってしまうわ。逆に自分が待たされている時の状況を思い浮かべれば、あなたのように想像力が欠如した人でも分かるんじゃないかしら」
「いちいち僕を罵らなくても良いと思うけど……まぁ良いか。確かに待ち合わせ場所に後どれくらい待たされるのか分からずに待ち続けるのは辛いかもしれないな」
「あら、てっきり不正解を言うかと思っていたけれど、よく分かったわね。どれくらい待つのかが分かればその間の対処法や時間の使い方も決められるものね。とにかく全く連絡をしないのは最も愚かな策よ。それにしてもいつも私を待たせるあなたがよくもぬけぬけと正解を言ったり出来るわね、失礼な。二度と私に近寄らないでちょうだい」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!僕だってちゃんと待ち合わせ時間よりも早く到着してるんだぞ?」
「うるさいわね。それでもいつあなたが来るのか分からない気持ちを味わっている事は紛れもない事実じゃないの。毎度私を待たせるあなたは今度どのように反省点を活かそうと考えているのかしら?」
「いや、悪いけど反省点なんて無いはずなんだけどな……僕を待つのが嫌なら時間通りに来れば良いじゃないか。それなら今度は僕がお前を待てば済むようになるぞ」
「まぁ、そんな事をして私に何の得があるのかしら。毎回毎回鬼の首を取ったうえに自らの首に付け替えたような鬼気迫る追求をされるに違いないわ。私は人間が出来ているからあなたが遅れても何も言わないけれど、あなたは人間が出来ていないからさぞかし陰険でしょうね。今後は人間じゃなくて陰険という新種の生物として生きていったら良いのよ。真剣で切り刻みたくなるような腹立たしい様子が容易に想像出来てしまうわ」
「……一体僕の事をどんなヤツだと思ってるんだ?たぶん多少お前が遅れてきたとしても僕は何も言わないと思うけど……まぁあんまり遅れたら心配するだろうけどさ」
「うるさいわね。とにかく私があなたより遅れるような事は恐らくありえないから考えるだけ時間の無駄よ。そんな時間を使う暇があったらもっと早く起きたらどうなのかしら」
「だから別に僕だって遅れてないって言ってるじゃないか!全く。寝坊する理由を訊こうとしただけなのに酷い目に遭った気分だぞ」
「しつこいわね。寝坊するのは寝坊をしたいからじゃないかしら」
「え?どういう事だ?」
「寝坊という漢字を分解すると寝てる坊やになって、まるで小さな子供みたいじゃないの。どんな大人でも寝坊をすればお母さんが起こしてくれて、ランドセルと食パンを手渡してくれるんじゃないかと期待しているのよ。そして登校中に見知らぬ転校生と激突するわ。馬が合わない仲の悪いクラスメイトとして出会いを果たす可能性が高いけれど、本当に運が良い場合だけ、激突の衝撃で二人の中身が入れ替わる可能性もあるのよ」
「内容がファンタジー過ぎて何が何だか分からないんだけどな……僕が訊きたいのはそういう事じゃなくて……」
「うるさいわね。主役の二人が次第に結託して仲良くなるためだけに使われるような、二人の共通の敵として嫌味な事ばかり言ってるような優等生キャラで悪かったわね、失礼な」
「誰もそんな事言ってないだろ!お前くらい個性があればその主役になる可能性だって充分あると思うぞ。って、とにかく今はそういう話じゃなくて、どうして寝坊をするのかを訊いてるだけなんだけど……」
「うるさいわね。目覚ましを止めて眠ってしまったとか、時間を間違えたとか、夜更かしして熟睡してしまったとか、そんな理由を話したって面白くないじゃないの。あなたが先日遅れそうになった時だってそのどれかでしょう?」
「うーん、まぁ確かにそんな理由がほとんどか。そういえば先週は何故か目覚ましが鳴らなかったな。いつもの習慣で目が覚めたから間に合ったけどさ」
「ええ、そうね。全く遅れたりしなくて全然面白くないわ。あなたみたいな人は二度と起きなければ良いんじゃないかしら。生活を止めるべきよ」
「おい!遅刻しないのは良い事じゃないか!どうして死んだ方が良いみたいな事を言うんだ!」
「違うわよ。せっかく止めたのよ、って言ったの。あの手この手で目覚ましを止めておいたのに時間通り来たりして、何を考えているのかしら」
「……えーと、何か笑えない事を言ってるような……?」
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