【会話ブログ】2010年が今日で最後かもしれないので | 【会話ブログ】

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生きるの大変?楽しい? ブログネタ:生きるの大変?楽しい? 参加中


「あら、おめでとう」

「むむ、おめでとうなんだよ」

「おい、ちょっと、気が早い……」

「今年はどんな一年になるのかしらね」

「んー?今年はいかにも2010年的な一年になると予想されるんだよ。そうなのかも?違うかも」

「おい、ちょっと、何を言って……」

「それは2011年まで寅年が延長されてしまうくらい2010年が張り切ってしまうという事なのかしら?」

「そうかもそうかも。そうに違いないのかも。スポーツ中継ばっかり延長するのは不公平なんだよ。楽しい日や楽しい月、楽しい年があればそれを延長出来るようにすれば良いのかも。そうすれば嫌な日や嫌な年なんて普段の半分くらいの感覚で終わっちゃうかもしれないんだよ」

「おい!何を言ってるんだ、さっきから!今日で今年も終わりなんだぞ!」

「うるさいわね。カレンダーが示す日付にいちいち捉われている人はどこか別のところで挨拶でもしていれば良いじゃないの。今話したように、私にとっては今日が2010年の1日目なのかもしれないわ。つい2009年が長くなってしまったけれど、ここから2011年も巻き込んで2010年の逆襲が始まるかもしれないじゃないの」

「いや、言ってる意味が全然分からないんだけど……例え感覚的にはそう感じたとしても、日本では確実に今日で2010年は終わるんだぞ」

「うるさいわね。じゃぁ2020年でも2030年でも、いつかの元日の挨拶をもう今から言わせてもらうわ。明けます。今年く」

「後数時間耐えればちゃんと誰もが納得の形で2011年の挨拶が出来るんだぞ!どうして今日中に言おうとするんだ!」

「うるさいわね。私がいつ何を言おうが自由じゃないの。良いお年を」

「おお、ようやくまともな挨拶が出たな。この流れに乗って、良ければ今年の感想とか……」

「あら、さっきのは2009年が終わる事について挨拶しただけじゃないの。間違った判断しか出来ないのなら勝手に私の気持ちを決め付けたりしないでちょうだい、失礼な。あなたがそんな調子ではいつまで経っても一緒に新年なんて迎える気にならないわ」

「年が変わる時に去年とか来年以降の事とかを言われたら混乱しても仕方ないと思うぞ!とにかく今年の感想が何かあれば聞かせてくれ」

「うるさいわね。一度言えば分かるわよ。真面目に答えれば良いんでしょう?今年は色々な事が1年分くらい巻き起こったと思うわ。ついでに言うと、来年は色々な事がちょうど1年分くらい巻き起こるでしょうね」

「そ、そんな適当な……まぁひとまずそれで置いといて、ハイジはどうだ?今年はどんな年だった?」

「んー?じゃぁ1月1日から順を追って事細かに説明させてもらうんだよ。まず年が明けたところまで頑張って起きていた私はすぐにこたつで寝てしまって、灼熱の太陽が迫ってくる夢にうなされてノドがカラカラになって起きたかも。何と夢の中で既に初日の出を見てしまっていたんだよ!そしてその後はお雑煮を作って、あえて餅は中に入れずにスープとして食べたかも。雑な煮方をすればきっと雑煮なんだよ。それから……」

「ちょっと待ってくれ!いくらなんでも今から1年間全部振り返ってる時間は無いぞ!」

「あら、やはり今年は延長戦に突入すべきだったみたいね。この様子だとハイジの話が終わるまでに1ヶ月くらいかかるんじゃないかしら」

「んー?結局昼ご飯はちゃんと餅入りお雑煮を食べたんだよ。そこが今年のハイライトで、その後の思い出は発表するほどのものじゃないかも。そうなのかも?違うかも」

「あらそう。意外と早く終わったわね。それならもう年明けにしてしまいましょう。明けます。今年く

「その年が明ける時間が早まったり遅くなったりするのをまず辞める事は出来ないのか?」

「………………」

「………………」

「……まさかその条件じゃ何も話したくないって言うんじゃないだろうな。全く……じゃぁ構わず僕の感想を……僕としては今年は充実していたかな。ミニーとハイジと楽しく過ごせたし、どういうわけかとてもたくさんの方達に会話を聞いてもらって嬉しかったです。ありがとうございました」

「あらそう。あなたが楽しいという事はそれだけ私が苦労しているという事実には気付かないのかしら。このままでは来年も苦労しそうね。ここらで別れてしまおうかしら」

「ちょ、ちょっと待ってくれ!実はそんな想いをしてたなんて全く気付かなかったぞ!悪いところは直すようにするから来年以降も一緒にいてくれ!」

「むむむっ、これは来年はミニー+ハイジやミッキー+ハイジの会話ばかりになりそうなんだよ。今から体力を蓄えておく必要があるかも?」

「違うわよ。心が沸き立ってしまうのかしら、って言ったの。あなたの楽しそうな姿を見ながら落ち着いて会話するのは苦労するのよ、って、何を言わせるのかしら、みっともない」

「ううっ、そんな風に想ってくれてたなんて……って、そこまで無表情でいなくても……」

「むむむ、何だか更に私の入り込む余地が無くなりそうな展開になりつつあるんだよ。来年は更に出番が減るから乞うご期待かも!ぐすん」

「うるさいわね。それにしてもいつまで話しているのかしら。もう終わりにしましょう。あまりに長くてもう誰も聞いていないわよ」

「ええっ?それはまずい。えーと、来年以降もよろしくお願いします」

「来年は皆と同じ聞き手側になる日が多いかも?きっとこっそり隣に座っちゃったりするはずなんだよ。そうなのかも?違うかも」

「先の事は誰にも分からないけれど、また一年後に同じ挨拶が出来ると良いわね。本当は私の話なんて聞きに来る暇も無いくらい充実した時間を過ごすのがあなたにとっては良いのかもしれないけれど。でも聞きに来ればきっとまた会えるわよ」

「良いお年をかも!」


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