【会話ブログ】食えない人は嫌いかもしれないわ | 【会話ブログ】

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大きくなっても、食べられないモノ ブログネタ:大きくなっても、食べられないモノ 参加中


「子供の頃に嫌いだった食べ物も成長すると食べられるようになったりするな」

「あらそう。嫌いと公言している人の悪口をいつも言っていたのに、いざその人が自分から遠い場所へ行ってしまうと寂しくて張り合いが無くなって元気が無くなってしまったようなものかしらね。人はそう簡単には他人を心から憎んだり出来ないものよ。言い換えれば、それだけ自分の心に響く相手とも言えるわ。実は嫌いが好きになるのなんてほんの些細なキッカケかもしれないわね」

「最後の結論は良いけど、例えは僕の話と違うような気がする……でも結局大人になっても嫌いなままのものってあるよな」

「あらそう。恋しくて恋しくてたまらなくなったかつて嫌いだった人が年月を経て再び自分の目の前に現れたようなものかしら。離れている間は相手の欠点でさえ心の奥底の懐かしい部分をくすぐる優しい思い出として甦っていたのに、いざその欠点に接し続ける毎日が始まると次第に鼻に付くようになってしまうわ。相手も結局は全く欠点が直っていないどころか更に強調された個性として確立されてしまっているのよ。実はどれだけ成長しても三つ子の魂百まで、という事かもしれないわね」

「何か最後は当たってるように感じるけど途中が……まぁ良いか。お前も知ってるように僕はずっと納豆が食べられないんだけど、どんな調理法でも、どんな商品でもダメなんだよなぁ、きっと一生食べられないのかもしれないな」

「あらそう。大嫌いな相手が突然歩み寄りを見せてこちらに媚を売り始めたようなものかしら。でもどれだけ上手に欠点を隠しても、本質を知るこちらとしては不自然で取り繕っている雰囲気を敏感に察知して更に嫌気が差してしまうわ。かえって開き直ってくれた方が堂々としていて好感が持てると訴えたところ、相手は媚を売り始める前の状態よりも更に輪を掛けて嫌いなタイプになってしまうのよ。実は以前の状態でさえ少しはこちらに気を使っていたという事に気付いてしまうくらい、相手の欠点にかけてはある意味でスペシャリストとも言える嗅覚を発揮出来てしまうのよ。実は人は好きなものよりも嫌いなものに対しての方が鋭敏な感覚を持ち合わせているのかもしれないわね」

「まぁそういう事かもしれないな、って途中の例えがない方が良いような気がするのは僕だけだろうか」

「さっきからうるさいわね。人が分かりやすく説明しているのにどうして邪魔をするのかしら、失礼な。それで、今日は一体何の話なのかしら?話がこんがらがって何が何だかさっぱり分からないわ」

「色んな話を間に入れてるのはお前だぞ!僕はシンプルに納豆が食べられない、って話してただけだ!」

「うるさいわね。冗談よ。私の言葉に対してはずいぶん粘り強く揚げ足を取ったりするクセに、どうして納豆の粘りは嫌いなのかしらね。まるで自分を見ているようで嫌なのかしら?同族嫌悪というヤツね。いつも臭かったりするものね」

「おい!どういう事だ!僕の身体が臭いって言いたいのか?」

「違うわよ。いつもクサイ事を言ったりするものね、って言ったの。私の事が大好きだとか、絶対に別れたくないとか、妙な事をいつも言っているじゃないの。気持ち悪いわね

「うっ、でも僕の本心だからな……お前はそういうのを言われるのが嫌いなのか?」

「さぁ、どうかしらね。あなたの質問とは関係なく納豆の話をさせてもらうけれど、私は納豆の臭いは嫌いではないわよ。でも臭過ぎる納豆はどう考えても恥ずかしいわね」


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