【会話ブログ】白い聖誕祭 前編 | 【会話ブログ】

【会話ブログ】

ここは旧【会話ブログ】です。
新アカウントでお楽しみください。

理想のクリスマス、語っちゃって~♪ ブログネタ:理想のクリスマス、語っちゃって~♪ 参加中


「なぁ、クリスマスは何をするんだ?」

「何よ、突然。気持ち悪いわね。私が何か特別な事をしようとしなければ365分の1日として時間が過ぎていくんじゃないかしら。集中さえ切らさなければ12月24日の気持ちを持続したまま終える事だって出来てしまうかもしれないわね」

「いや、何を言ってるのかよく分からないけど……もし良かったら一緒に過ごしてくれないかな……」

「何をぶつぶつ一年間全く口を利いてくれない娘に話し掛けようとしている父親のように呟いているのかしら、気持ち悪いわね。言いたい事があるならはっきり言った方が良いわよ。このままではクリスマスはあなたの口が声も無く動いているように見えてしまう事を気にして眼科へ予約を入れてしまうかもしれないし、あなたの口が動いているのに声が聞こえない事を気にして耳鼻科へ予約を入れたりしてしまうかもしれないものね」

「うっ、よし分かった。クリスマスは僕と一緒に過ごして欲しい!」

「あらそう。それより今日はどこのお店でフライドポテトを食べようかしら」

「ちょ、ちょっと待ってくれ。過ごしてくれるのか嫌なのか、どっちなんだ?」

「うるさいわね。あなたは私と過ごしたいんでしょう?それともやはり聞き間違いで耳鼻科へ予約を入れなければならないのかしら。近所の耳鼻科はいつも混んでいるし、25日のような誰もが避けたがる日くらいしか空いていないかもしれないわね」

「ちょっと待ってくれ!僕は一緒に過ごしたいって言ったじゃないか。今はお前の返事を待ってる状態で……」

「うるさいわね。私の答えはさっき言ったじゃないの。生き物の生き血とあなたの血よ」

「そんな物騒な事は一言も言ってなかったぞ!僕はクリスマスに殺されるんじゃないだろうな?」

「違うわよ。いつもの一日と同じよ、って言ったの。普段と同じ365分の1日と言ってるじゃないの。私は毎日ほぼ24時間あなたと一緒にいるのよ。あなたが私と過ごしたいと思わなくたって近くで見張り続けてやるわ」

「うっ、なるほど。一緒に過ごしてくれて嬉しいよ。でもせっかくだから特別な事でもしたいな。何かしたい事はあるか?」

「うるさいわね。何も無いわよ、腹立たしい。街に血が東京の地なのよ」

「どういう事だ!やっぱりクリスマスに僕が血祭りになるのが特別な事とか言うんじゃないだろうな?」

「違うわよ。毎日が特別なのよ、って言ったの。あなたと過ごす毎日が……って、何を言わせるのかしら、みっともない」

「ううっ、僕もお前と出会ってからの毎日が特別な時間だと思ってるぞ」

「あらそう。だから何もしなくても良いのよ。クリスマスは三食ともフライドポテトでも全く構わないわ」

「それはそれでちょっと味気ないような……」


続く


【会話ブログ】
「続きはクリックして待っててね」


小説版会話ブログ第一弾
【はじまりの日】

小説版会話ブログ第二弾
【拝啓、わが路】

小説版会話ブログ第三弾
【そして欠片は花弁のように】

会話ブログRPG
第1章 連載中