日本は本当に大艦巨砲主義に陥ってたのか-嶋根純一の考察 | 近代史から本当に学ぶべきこと 嶋根純一

近代史から本当に学ぶべきこと 嶋根純一

定年退職後、アマチュア歴史家として国内外を調査旅行している嶋根純一です

良く日本海軍が語られるときに、「日本は大艦巨砲主義に陥り、時代の流れについていけず負けた」と評価をする人が居ます。
私も、歴史の授業では決まってこのように教えられたものです。
しかしながらこれは歴史的に正しい理解と言えるのでしょうか。

まず、日本が空母の導入に積極的であったのかどうかの国際比較をしたいと思います。
日本が正規空母の建造に着手をしたのは第一次世界大戦の翌年の1919年。
同年にイギリスが世界で初めて正規空母の建造に着手をしていますから、世界で2番目に早く、空母と言う存在の有効性を認め、建造に着手をしています。
そしてこの時建造に着手された空母、鳳翔は世界で最も早く完成し、実戦配備をされました。
実は日本は、世界で初めて空母を実戦投入した国なのです。

次に戦艦にこだわり続けたのか、という考察です。
日本は開戦の翌年、ミッドウェー海戦に敗れた1942年に、建造中の戦艦「信濃」の建造を中止し、これを空母に改装工事を行いました。
この時以降、日本は戦艦を作った事実はなく、戦艦にこだわっていた形跡は見当たりません。
では、国際状況はどうかというと、アメリカは実に、第二次世界大戦中はもちろん、大戦終了後の1948年まで戦艦を建造し続けました。
しかしこれは、世界的に見て特別なことではありません。
世界の常識が、まだそうであった為です。

いつの頃からか誰が言い出したのか。
日本は大艦巨砲主義に陥り、正しい情勢把握もできない馬鹿だったという評価。
現実には全くそのような事はなく、むしろ世界で初めて空母の集中運用を実戦で行い、連合国側に航空攻撃による多大な損害を与えたのは日本だったわけですが、なぜ、誰が、何の目的でこのような評価を学校の教育現場で定着させようとしたのか。
嶋根純一には本当に不思議な気がします。