4月26日から29日までの4日間 藤安将平刀匠の仕事の全工程の公開が行われました。
参加者はその技をすぐそばで目の当たりにできました。
刀匠の50年の経験と知恵がつぎつぎに目の前に展開されるのは壮観でした。
はでな技を見せるのではありません。
淡々と熟練の技を短時間に繰り出されるのを見るのですが それはあとから考えたり追試してみたりするとその超絶的な技が分かります。
特に焼き入れは刀身全体が全く一様に変態点よりわずかに上の温度に短時間であげたのには驚愕しました。
50人の観衆が固唾を飲んで見守るなか 会心の焼き入れをやってのける名人の淡々としたしかし朝から胸が苦しいと笑顔でいって見せるかっこよさに痺れました。
炭素量0.6%の刀には760℃ぐらいの温度が焼き入れの最低限ですがまさにその温度でした。
そしてバッチリと焼きがはいっていました。
焼きが鞴ひとつで40センチの幅でできることが技でしょう。
そんなことが可能なのが現実とはとても思えない。
やってみるとわかります。
現代の山浦真雄と言われる刀匠の超絶技はかるがると為されていた。
だから本物だと確信しました。
軽々とできるから量産もできる。
そしてできのいいものを残していく、これが名刀の発生ですが、現代は一本も失敗できない。
だから名人が99%の確率で成功させていかねば 刀匠は食べていけません。
いまの藤安師はその名人のひとりでしょう。
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