清麿展の感動 | ―正宗の名刀は再現できる―

―正宗の名刀は再現できる―

自身を「スーパーメーカー」と称する鋼の研究者、古屋道正です。
世界に3人しかいないダマスカス鋼の再現者の一人です。
鉄・鋼に対するあくなき探究心を、ブログに少しずつ書き記していきます。名刀細川正宗は再現することができることを知っていただけることでしょう。

 今日は休みをとって根津美術館にでてきて清麿の作品を間近に鑑賞しました。


 生涯250振りを作刀したといわれる彼の代表作を50振り展示しています。


 もちろん地鉄の表情を中心に鑑賞したのですが 実物をみる力はすごいものでその地鉄のすばらしさに驚愕しました。


 3振りの地鉄は地景が正宗の地景と全く同じなのは新しいおおきな発見でした。


 正宗の材料と同じような材料に独自で到達してしかも鍛練の方法や焼き入れの方法も同じでなければ地鉄の同じ表情は出現しないはずです。


 窪田清音に数多くの名刀をみせてもらって彼の眼力で製造の秘密に到達したにちがいありません。


 まさに天才です。


 眼力と推理と実践で正宗の本質に到達したのは驚異としかいえませんね。


 正宗の地景は鍛接面の隣にでるのではなくてそれとは関係なく出現してくるのですがそれとおなじで鋼のなかに最初から地景の部分があると考えられるわけです。


 銑鉄を卸して地鉄をつくっていたといわれていますがそれが原因かもしれません。



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