焼き入れの話はこれぐらいにして 一旦は製鉄のはなしに戻ってみたいとおもいます。
鋼をつくったあとその中に炭素量の不均一が存在すると 複合構造になってつよい性質になります。
鋼を直接作る方法がタタラ製鉄です。
この方法では直接鋼をつくることができますが、現代の製鉄はこの方法とは違ってまず銑鉄をつくりその溶けた状態のものを容器にとって固めたり、板状にしたりして一呼吸おいてから次にそれを加熱して空気中で脱炭して錬鉄にしたり鋼のところで脱炭を止めたりします。
直接製鉄するときタタラ炉のなかでは何がおこっているのかはよくわかっていません。
おそらく還元されて鉄になった雫が吸炭して少しずつまとまってきてケラになっていくものと考えられます。
このときに炭素含有量の不均一が醸成されていくものとおもわれます。
現代の間接製鋼法ではそのような不均一はできにくいようです。
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