ふしぎと夢が叶う人のインテリア―北欧と日本、ときどきパリ -2ページ目
自分はどんな仕事が向いているんだろう?

やりがいがあって、好きなことで情熱を注いでできる仕事で収入を得たい。

そう願う人は多いと思う。

でも、仕事の悩みなんてなくならないんじゃないかなと思う。

仕事というのは、どんな仕事にせよ、大変だから。
 

私がインテリアコーディネーターになりたての頃は、この仕事が導入されたばかりで認知が低く、今よりもっと男性社会だった。

女が現場にくるのを、あからさまに嫌がる職人さんもいて、

私がくると「じゃまだ!」なんて言われたり。

口も聞いてもらえなかったり。
 

現場で足りなかったクロス(壁紙)のロールを取りに走り、抱えて街中を作業着で走ったこともあった。


そんな大変な思いをして届けても「遅せえよ!」なんて、職人さんに罵倒されたり。


当時私はまだ20代前半。大学の同級生は、お休みのたびに、やれ今度はどこに海外旅行だとか、彼氏とデートだとか、楽しくやっているのに…

私は土日は仕事、年頃なのに作業着着て、現場ではつらい思いをする。

「私何やってるんだろう…」

「こんなはずじゃなかった…」

「このままでいいんだろうか…」

そう何度思い、悩んだだろう。


とにかく、職人さんとコミュニケーションがとれないと現場が進まない。
このままでは、依頼してくださったお客様に申し訳がたたない。


「今、自分ができることは?」と考えをシフトチェンジした。


そこで、職人さんのやることなすことをできるところだけ真似た。

職人さんが現場でお昼を食べたあと、現場でお昼寝するなら私も同じようにやってみる。

現場の掃除を率先してやってみる。

休憩時間は飲み物を率先して買いに走る。

なんでもやってみた。

そんなことをやってるうちに、大工の棟梁がこう言ってくれた。

「お前、なかなかやるじゃねえか。」

大工の棟梁が認めてくれると、職人さんの対応もガラッと変わった。


このことがきっかけで、職人さんが分からないことを教えてくれるようになった。


「お前そんなことも知らねえのかー!しょうがねえなあ。」と言いながら、口は悪いんだけど、本当に職人さんのもっている知識や技術を使った解決方法をたくさん教えてもらった。


インテリアコーディネーターの資格試験で培った知識は、基本中の「き」だけで、この知識だけではできることが本当に限られてしまう。
 


職人さんとコミュニケーションがとれるようになってからも、苦悩は続いた。

リフォーム現場で、壁が曲がっていて、キッチンが納まらない!などの顔面蒼白のトラブルもあった。

床で計測していて、腰高くらいのところは壁が2ミリ短くなっていたからだ。

たった2ミリでも計画通りにいかない。


この時も職人さんに助けてもらった。

「しょうがねえなあ。」と言いながら、いわゆる残業をしてくれた。

超過作業代は自腹だな…、安月給なのに痛いな…と思っていたら、この時の超過作業代の請求書はこなかった。

職人さんが「若いやつの尻ぬぐい」をしてくれ、「がんばれよ」と言ってくれているようで、涙が出るほどありがたかった。


それでも、何年も「キッチンが納まらない!」とう夢を何度も見て悩まされた。


以来、私は念には念を入れて、「絶対大丈夫!」と確信をもてるまで確認するようになった。


この時の経験が今の私の強みであり、財産だ。


インテリアコーディネーターという仕事は、「こう組み合わせると素敵ですよー」と提案する、センスを活かした華やかな仕事だと思われているが、それは仕事の3割程度でしかない。


材料のこと、工法のこと、人間工学のこと、心理のこと、関連法律のこと。

理想のインテリアをつくるために、裏では膨大な作業を行っている。


でも、それらの知識だけでは不十分で、提案を現実のものにするには「実務経験」は必要不可欠。

そして、実際につくってくださる「職人さんとのコミュニケーション」なくして、いいものはできない。

もし、今あなたが、適職に悩んでいるのなら、まずこう考えてみて欲しい。

仕事を通して、

誰の何の役に立ちたい

と心から思っているのか?

そして、それが決まったら

迷わない

実現するためにはどうしたらいいか?だけを考える

そうするとね、お客さまからお金をいただくことも抵抗がなくなります。

お金=感謝状


お金をたくさんいただけるということは、お客さまからそれだけ感謝されているということなんです。

思いのベクトルを
自分ではなくお客さまに向ける


お客さまが本当に求めていることをトコトン実現するために追求する。

このひとつに尽きると思うのです。

それだけで、仕事がツライとか、思うように収入が得られないとう悩みのループから抜け出せると思うのです。

私が尊敬する仕事人のおひとり、営業のプロ加賀田裕之さんの言葉です。

今日の努力は、
明日を豊かにしない。

1年後を豊かにする。



この会社を辞める時、お世話になった職人さんに挨拶にいったときのこと。

「インテリアコーディネーターって仕事はこの世に必要なんだな。がんばれよ。」


今の私をこの時の経験が支えてくれています。







9/11出発「北欧の暮らしをめぐる旅」の国内最終打ち合わせをしてきました!

「北欧の暮らしをめぐる旅」とは、世界的幸福度トップクラスの北欧のリアルライフに触れ、これからの私たちの生き方の在り方を体感する旅です。




毎年、1~2回開催しており、日本各地からご参加される大好評の企画です。おかげさまで、今年も満員御礼です。

一般的な観光スポットでななく、北欧現地の一般家庭やデザイナーのアトリエ・自宅を訪問し、暮らし・仕事・子育てについてお話を伺ったり、現地の人との交流するのが旅のハイライト。


旅のプログラムを企画し、プロデュースしているのは私ですが、この旅をつくるのにたくさんの方々にご協力いただいています。

まず、旅のプロたち。

ご参加いただく方が安心・安全に旅を楽しんでいただくために、様々なバックアップをしてくださっています。





国内でサポートしてくださっているのはすべて女性。

女性ならではの「きめこまやかさ」で、細かいタイムスケジュールや各自の動き、想定外のことが起きたときの体制など確認していきました。

今年は、三件のお宅を訪問します。

一件めは、サマーハウス。

北欧では7月から8月にかけて、ロングサマーバケーションに入り、夏休みの間、サマーハウスで過ごします。




都会から離れた、森や湖畔のサマーハウスで、特別なことをするのではなく、ただただ「あたりまえの日常を味わう」。




普段生活していると、忙しさとか欲などにかられ、いつの間にかついてしまった心のぜい肉を落とす時間。

そこで、どんな過ごし方をして、どんなことが得られるのか?

きっと、自分の本質や本当に求めている生き方に気づけるような気がしています。

ここで、ホストファミリーの方と、一緒に料理をしながら、お話をお伺いする予定です。

ちなみに、2017年でのお宅訪問&クッキング交流はこんな感じ。
このほか、デザイナーの方の自宅や、このデザイナーが手掛けた高級物件のおうちを訪問し、デザイナー自ら案内してもらいます。


あとは、現地サイドとの打ち合わせを残すのみ。

今はスカイプとかあるから、遠く離れてても海外の方との仕事もスムーズで助かっています。

出発まであと25日!

旅の様子もブログにアップしていきますので、お楽しみに!



世間はお盆休みですね。

私はずっと絶賛お仕事中です。

お盆休みに入る前に、長野のある会社から、デイサービス施設のインテリアプロデュースのご依頼が入りました。

私の仕事場は東京ですが、企業・個人に関わらず、地方からもご依頼いただきます。ありがたいことです。

独立起業して15年以上。おかげさまで仕事が途絶えたことがありません。

この長野の会社とのご縁は、ゴールデンウェーク前にサ高住(サービス付き高齢者住宅)のインテリアプロデュースの仕事をさせていただいたことがきっかけです。

クライアント企業の担当者と、はじめてサ高住のオーナーとお打ち合わせのためにおもむいた時のこと。

オーナーのご意向とか予算とかヒアリングするはずでした。

先に現場に入って、担当者レベルのヒアリングや現場調査をし、最後にオーナーとの打ち合わせ。準備万端!と打ち合わせに臨んだら・・・


「え?今日提案が出てくるんじゃないの?」

とオーナーが一言。

しーーーーーん


場が静まり返ったことはいうまでもありません。


クライアント企業の担当者をちらっと見ると「困ったなあ」という表情。

「だって、もうすぐゴールデンウィークなのよ。その前にできていないと意味ないじゃない!」とオーナー。


ごもっともです。


私は、状況を一瞬にして悟りました。


オーナーは一代でこの事業を築いた方で、こういうやり手のオーナーは、常に先を考えていて、仕事のスピードが違う。


今日指示したことは、明日には考えが変わっている

今日報告したことは、明日には忘れている

・・・ということもしょっちゅうです。


これについていく周りの担当者も大変。


私はそんな企業もたくさんみてきました。


この窮地をどう解決するか?が今回の私の役割だな、と。


・・・でなければ、私に声をかけてくださった担当者の方の立場がありません。

「ゴールデンウィークまでにはすべて準備できるようにします。」



そう宣言しました。

ゴールデンウィークまであと数日。

時間もない

予算もない

スペースも狭い

そもそも家具なんて一日で手に入るところなんてそうそうない。

通常、発注してから納品されるまで1~2週間はかかります。

しかも、介護家具という特殊家具も含まれている。

家具の納期を考えたら、提案は1日でつくるしかありませんでした。

でもね、やり切りましたよ。

それだけじゃない、オファーは部屋の1タイプだけでしたが、他の部屋にも使いまわせるインテリアをご提案しました。


ちゃんと、ご提案の理由も添えて。


そしたらね、担当者からこんなお礼の手紙が届いたんです!


昨日、現地に行き、状況を確認してきました。写真をお送りいたします。

先方様は香取様のご提案を凄く気に入られ、それを基に予算と合わせてお部屋の全タイプ、インテリアを揃えられました。

私は、香取様のプロのお仕事に感動しました。私も更にレベルアップを!



プロに褒められちゃった(笑)

嬉しかったですね。

仕事というのは、相手の「お困りごと」を解決すること。

インテリアの情報やセンス、スキルをもってればいいというものではありません。

この一大事を乗り越えたチームの結束は固くなり、今回の新たなお仕事のお声がけにつながりました。


実は、このゴールデンウィークの仕事は、もう8年前に手掛けた『Lacine(ラシーネ)』(パナソニックホームズ)の仕事をご覧になったとのことで、お声がかかりました。


クライアントの「お困りごと」を解決する

クライアントの期待を超える仕事をする

ひとつひとつの仕事をそうやってあたれば、おのずとひとつの仕事が次の仕事をよんでくれる。

これまでの経験からそう断言できます。


今日も私は、今ご依頼いだいている仕事に向き合っています。

完成した時のお客さまの喜ぶ顔、感動する瞬間を想像しながら、ね。