パリジェンヌはなんであんなにインテリアセンスがいいのか!?
・・・という話を書いたけれど。
実は、同じくインテリアセンスがいい北欧にも共通点がある。
私は約10年前から北欧のライフスタイルを研究しているんだけれど。
研究するようになったのは、スウェーデンハウスの創立30周年記念ブランド『Mjuk(ミューク)』の
ブランディングをさせてもらったことがきっかけ。
取材・研究をしていくと、北欧は、案外日本人の
気質・感性や習慣など共通点が多いんですよね。
シャイなところとか。
「和」を尊ぶところととか。
「靴を脱ぐ」習慣があるとか。
部屋が狭いとか。
だから、私たち日本人が採り入れやすいライフスタイルなので、
毎年1~3回、現地の一般家庭や職場などに訪問して
暮らしやインテリアの工夫を取材している。
これは某インテリア家具小売り業の大手・N社の幹部のみなさまを
北欧スウェーデンの一般家庭の視察にお連れした時のこと。
訪問したのは、5人家族74㎡に暮らすAnneさん家族。
5人家族でこの広さはなかなか狭い!!!
クリスマス時期だったので、室内も暗め。
リラックスするために、無理にあかりを明るくしないんですよね。
末っ子のお嬢さん・モリーちゃんは当時9歳で、
まだご両親と一緒の寝室で自分の部屋はなかったのだけれど、
ちゃんと一角に、彼女のドールハウスがあった。
パリと同じ!!!
やっぱり小さいうちから、ままごと遊びで
「何が好きか?」「この組み合わせだとどう感じるか?」を
体験させているんだね。
だから。
そうやって育っていくと。
上のお兄ちゃんふたりの子供部屋はこんなふうに
自分の価値観が定まりつつあるインテリアになっている。
スターウォーズとか好きなものがギュギューっと詰まっている
コーナーがちゃんとある。
また別の家庭では。
私が企画・主宰している「北欧の暮らしをめぐる旅」で、
サンナさんにインタビューした時のこと。
「どういう基準でモノを捨てますか?」と聞いたら。
「この年になって捨てることはない。」と答えが返ってきた。
そして、サンナさんはこう続けた。
「だって、この年になれば自分の価値観はもうある程度定まっているでしょ?
捨てるようなモノを買うなんて無責任よ。」
ガツンとアタマを殴られたような衝撃を受けた。
日本は老いも若きも断捨離がテーマなのとは大違いだ。
「でもね、子どもはまだ価値観を模索中だからトライ&エラーでいいと思うの」
と、当時13歳だったお嬢さんには、自分の部屋は自分でコーディネートさせているという。
お嬢さんの子ども部屋をみてみると。
IKEAなどのファストインテリアを使ってあれこれ試しているようだった。
ちなみに北欧現地では、IKEA商品は子ども部屋とか
収納内部に使われていることがほとんどで、
大人の空間ではあまり使っているのをみかけない。
このお嬢さんは、当時、両親の寝室のインテリアをお手本にしているように思った。
ピンク系のラグを使ったり、ペンダントライトの雰囲気なんか似てるでしょ!?
でも、翌年に訪れたら、模様がえをしていた。
だんだん、「自分の好き」「心地よい」が確立していく様子を
訪問するたびに触れることができます。
モノを捨てる羽目になってしまうのは、
モノを選ぶ基準が確立されてないから。
私たちもまずは大人から、「自分軸」をみつけてみるといいんじゃないかな。
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