プロジェクトマネージャーの暑い一日 | 道普請人_http://coreroad.org/のブログ

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一時帰国前で浮かれていたのだろうか?


事務所にある銀行の小切手に自分のサインを置いてきたかふと気になり、木曜の夜は眠れなかった。


プロジェクトのお金をおろすには小切手に定められた3人のうち二人のサインが必要だ。一人は道路省の担当者、一人はプロジェクトのアカウンタント、あとプロジェクトマネージャーの自分である。


道路省の担当者は海外出張中と聞く。


アカウンタントと自分の両方のサインが不可欠だ。一時帰国中の支払いを考えるとなんとしても自分のサインを残す必要がある。


すでに首都に下りてきていた。金曜の朝、事務所へ連絡する。やはりサインが必要だという。プロジェクトオフィスのある町、ハーゲンと首都ポートモレスビー間には一日2便(午前、午後)の定期便がある。


まず、アカウンタントが飛行場へ走る。早速福林の自家用車が役立った?首都にいる自分の携帯が鳴る。「道路省にある役人が首都へ飛行機で向かう」自分の知っている人だ。彼に預けたという。


首都では悪評高いが構っておられずタクシーをつかまえ、飛行場へ向かう。うまく小切手を引き取ることができた。まとめて20枚分サインをする。


空港へ戻る。首都の空港への出入りは厳重に制限されている。当日の便に乗らないなら入れないと言われるが、説明をしセキュリティのスキをついて中に入る。ハーゲン行きのチェックインカウンターを側で観察する。ハーゲン行きの航空券を手にした二人組に声をかけた。信用できそうかどうか、外国人の自分にはよくわからない。白人を見つけた方がよいのではないか。せめてアジア人か。そういう人がこの便に乗るのかわからない。


現地人の二人組は親切そうだ。携帯番号を交換、その場で鳴らして当人の電話が鳴ることを確認する。小切手とは言わず、文書とだけ言う。封筒の外見からは信用されるだろう。快く引き受けてくれた。


彼の名前と連絡先をアカウンタントに伝えた。


夕方、アカウンタントからメッセージが携帯に入った。書類を受け取ったという。


ひと安心である。


お金が払えず現場が止まることだけは避けなければいけない、という思いだった。


南半球のパプアニューギニアは一年でも涼しい季節だが、暑い一日だった。