昨年の「土のう」による道直し手法の研修では、作業終了後参加者皆でお昼ご飯を食べ、汗を流してすいたお腹を満足させて終了した。お昼の材料代はプロジェクトで負担している。
お昼のひとこま
時々、そのお昼について、食べ物目当てで参加しているだけだ、とかプロジェクトが終われば誰がお昼を出すのか持続性につながない、などとの意見もある。参加者によってなど条件によってこういう場合もあるのだろう。私自身は道直しの技術移転に関して、決して楽ではない作業のあとにおいしいお昼を食べて終わることは、その研修自体を身のあるものにしていると思う。参加者が楽しく学ぶことができ、学んだことを次は自分達で活かしてみようという行動の原動力になる。
研修後に自分達で(プロジェクトを頼ることなく、ただし土のう袋については研修時に支給したものを利用している)、「土のう」で道直しをしている様子が多く見られた。
自分達だけで「土のう」を使って直した道
「土のう」を橋台の裏込めに利用している様子(独自の工夫)
今回ケニアに戻り、昨年に研修を実施したグループを巡ってそのメンバーから言われたことは「さらに土のう袋が欲しい」ということであった。研修時には一度に500袋と大量に使うことから「土のう袋」として発注している。しかし、袋材自体は米や砂糖の25 kg用プラスチック袋と同じ品質で、土のう袋として利用できるのである。
街角で売られている中古のプラスチック袋、25kg用は土のうとして転用できる。
右が25kg用砂糖プラスチック袋、土のう(左)と同じように利用できる。
今後は「土のう」の効用を実感しさらに自分達で利用したい、という農家の方々が袋を手に入れられるような仕掛けが必要である。
作業(研修)終了後、自分達で直した道の上で誇らしげな様子



