イラストレーター いとうみちろう のブログ -50ページ目

油彩でGo2

前回の記事で油彩の2作目を始めたのですが、今回は着彩に入っていきます。

↑塗りはじめて、ある程度描き込みした段階です。

今回はヤカンの中の鏡面世界の表現を一つの目標にしていたのですが、塗りと描き込みに関してはそれなりに満足でしたが、逆にカタチ・形態のほうがおかしくなってしまった印象です。

 

この絵ではとにかく「前か奥か」ということを絶えず意識することがテーマでした。

 赤丸が前で、青丸が奥です。

「前」はとにかく彩度・コントラスト 高め。

「奥」はともかく低め。

これは画面全体の前の方、奥の方という話だけではなく、例えばヤカンのフタの前の方と奥に回り込んでいる部分は、やっぱり彩度とコントラストを描き分けます。

そういう作業をずっとやっていくと絵の現実感がぐっと出てくるようになります。

 

 今回とても手こずったものの一つが竹の表現です。竹は表面のテクスチャの要素が非常に細かいため、限られた時間の中では「ただ描き込む」だけでは上手く表現できないのです。どうすれば竹に存在感が出て、前面に見えてくるのか・・・。

そこで教えられたことの一つが「背景の方を描き込む」ということでした。細密に描き込むというよりは、彩度とコントラスト、光と影の絵的な法則を合わせるために描き込んでいくイメージです。奥を上手く表現できると「前」がしっかり出てくる、というのは「油絵あるある」とのこと。

 

 これは今回非常に勉強になった点の一つです。竹をしっかり表現したいと思ってそれをドンドン描き込むと→逆に全然上手く行かない。自分が強調したい部分とむしろ別の場所に手をいれることによって、大事な部分を浮き立たせる。・・・これ、何か人生にも通じるものがあると感じてしまいました。

 よく個性を伸ばす事が大事と言われますが、自分が得意なことや大好きなことはどんどん伸びていきます。・・・が、やがて壁にぶつかります。そうなると何をやっても上手くいきません。そんな時に外堀を埋めるように、本来やるべきだった全く別のことをやってみる。前のことは一旦忘れて、切り替えて集中してやる。そのうち、ふと気づいてみたらいつの間にかぶち当たっていた壁の上に頭が出ていたりする。----あるいは「オレが、オレがー!」って前に出ようとするときはまったくうまく行かず、「どーぞ、どーぞ」と周りに気を配っているといつの間にか自分が良い状態になっていたりする。。。そうしたら、また本来やりたかった部分を一段上のステージでどんどん伸ばしていけるようになる。

 こういうことってわりと普段の生活でもありますよね。もちろん前に押し出る逆パターンもあると思いますが、どちらにしてもいろいろ考えさせられます。やってることは油で竹を描いているものの、体験したのはこうしたことの縮図のようでした。絵を学ぶことは本当に楽しいですね(笑)

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 さて、絵の方はまだ途中段階ですが、年末多用ということで今日の記事はこのへんで失礼致します。

本日もありがとうございました。

皆様、おやすみなさいor Have a Good Day!

先日の土日は。。。

 土日は、去年から始めた通信大のスクーリングで二日間お勉強していました。いつもの感じだとスクーリングはベリーハードで終わった後はもうヘロヘロ・・・という感じを覚悟していたのですが、授業の内容がとても充実していたおかげで心の方はむしろウキウキ元気が増しました(笑)

 スクーリングだと中には遠方から高速バスや新幹線、飛行機を使ってホテル代などもかけて来る人もいます。都心から通うのだって連日となると大変です。皆いろいろ事情のある中励んでいていつも「すごいなー」と思います。かく言う自分は応援してくれる人もいるし、学校が身近な場所ということもあり本当に恵まれています。

 通大のテキスト履修は確かに大変ですが、「大変なことばかり」というのをある程度同意の上で入ったはずなのに、いざはじめてみると楽しいことの記憶ばかりです。先生方も良くしてくださるし、同学の仲間たちにもたくさんいます。仕事優先でどうしても少しづつしか進みませんが、大人になってから勉強というのも存外良いもですね。たくさんの方々のお陰様で貴重な機会をいただいております。ありがとうございます。

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 土曜日の夜は先日こちらのブログでもご案内した小口先生のクリスマス合唱コンサートに行ってきました。

プログラムには小口先生が作・編曲などした作品も含まれていて、高輪にあるステキな会場で東京クライストシンガーズさんの充実した素晴らしいサウンドを堪能できました。いやー、合唱ってのはホントいいものですね♪

 

では、今週もよきものとなりますように♪♪

↓I wish  you a merry christmas!

 

 

静物画でGO!

先日、初めて油彩を本格的にやりましてそれでは今度は着彩してみようということになって油絵の2作目にチャレンジです。今回も静物画です。大きさは15号。

 ↑の画像はモノクロ(茶系)でまだ下絵までの段階です。結局完成までに週2で手を入れて2ヵ月くらいだったのですが、一枚の絵にこれだけ時間をかけるのはすごく久しぶり!というくらいたっぷりと作業をすることができました。時間をいただいた分勉強になることも多かったです。

 金属のヤカンとその鏡面に映し出された世界、ダルマのテカリのある色彩や竹の形状、素材感、ストライプの布、全体の空間・・・とすごくいろんな要素が入っています。個人的には特にシマシマ模様の布をじっくり丁寧に描くようなことは今までしてこなかったので、最初はすごくイヤイヤ、苦手感がありありでした。ただ2ヶ月弱も見つめ合っていたのでw後半の方にはようやく布の形態処理がある程度腑に落ちるようになりました。

 

↑画像がやや小さくて分かりづらいですが左が写真画像です。下絵の段階でヤカンの形態がかなり狂ってしまっているのが反省点。

↑のうっすらと入っている○の線の位置がほぼ正解なのですが、今回は結局✕の位置で描き進んでしまいました。この点に最後まで気付けなかったのがとても残念。形態把握の経験値不足です。

 あと初期工程の一番の反省点は接地面の位置把握です。昨日の記事の内容とかぶりますが写実系の絵は空間認識がすごく大事なのです。ですから例えば静物画を描く場合は手前(もしくは奥)から順に対象物が1,2,3・・・とどういう順番の位置関係で存在しているか「接地面」を特に意識しする必要がありました。

 今回の自分の初心者臭かった部分は、例えばこの絵の場合だと静物画がボンと前に置かれたときに「わー、ヤカンだ―!!よし描くぞ―!」「竹だー!ダルマだ―!布だ―!」という感じで対象物に意識がいってしまって、客観的に冷静に位置的な空間認識をしていなかった点です。↓

もし次に静物画をやる機会があればこれらの注意点を活かしたいと思っています。

 

 普段自分は空想の絵を描くことが多いので、逆にこういった実際のものをよく見て描くことがすごく刺激的です。長くなってしまうので、この油彩の話は何回かに分けて書こうと思っています。

お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

 

空間的認識

 絵を描くときよく「空間で認識するように」とか言われるのですが上図のAとBだとBのようなイメージです。

 Aはいわゆる「日本人的な発想」という感じで、モチーフを見てそこから輪郭線を抽出して絵を描こうとするやりかたです。浮世絵が輪郭線で表現されているように、はたまた多彩・多様なマンガ文化が輪郭線で表現されているように、日本人はこのタイプの発想で絵を描く人が多いようです。

 一方Bは、いわゆる欧米人的発想で、空間の状況を立体的に把握して、それを画面に入力していくような感じです。写実的な油絵や、立体的で色彩豊かなコントラストはこういった発想から生まれてきたものだと思います。

 江戸や明治の日本人が伝統的な西洋絵画に接したとき、まったくもって「勝てる気がしない!」と思ったり、印象派の巨匠たちが浮世絵を見たとき「なんて洗練された美なんだ!」と衝撃を受けたりと、それぞれに甲乙つけがたい魅力が存在します。

 魅力的な絵、個性的な絵というのは様々ですからどちらが良いとは言えないし、自分なりのやりかたで表現を追求していけばいいと思うのですが、一方美大を目指すとか、デッサンが上達したいとか、世に言う「上手な絵」を描けるようになりたい!という場合は「B」の発想がより必要になってくるようです。私も最近デッサンとか写実的に捉えようとする機会が増えてきたのでそういうときは意識的にBのやり方を心がけています。Aはわりと体に染み付いた方法なので、Bのほうは意識的にする感じです。ようは使い分けができればそれが一番ですが。

 絵を描く人の参考になれば幸いです。

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 <地元話題>

 今日は地元名物の「成瀬餃子」なるものを初めて食べました。よく町田の名産品みたいなので紹介されているのですが、近所のスーパーにたまたま売っていたので興味本位で購入。見た目完璧にウインナーソーセージなのですが、中身が餃子の具材という食べ物です。評判に違わず美味しかったです♪

 今日は地元のスポーツ教室の今期の最終回でした。今期一番の参加者数でとても楽しくハッピーでした。しばらく間があいてしまいますが1月からの再開が楽しみです♪

 

木炭でGo!

<木炭、マルス>

 木炭と聞くと焚き火でもするのかな?などと思われてしまいますが、絵を描く画材のことです。ただし美術系の学校や教室に行ったでもないと使う機会はなかなか無いと思います。かく言う私も先日初めて本格的に使いました。

 お題はマルスの石膏だったのですがすごく面白かったです。木炭がちょっと紙に触れただけで黒がブワーッてのるので最初「うぉ!」って思ったのですが、面をダイレクトに捉えるようにどんどん描けるので扱い慣れてくると楽しいです。絵の具で描く感じとも少し似ているかも知れません。あと鉛筆画よりもスピード感と勢いがある感じで作業ができます。

 

 絵を描いていると、自分が筆を入れたいと思っている場所と、絵の方が筆を入れてほしいと思っている場所が・・・違う、と感じることがよくあります。「理想と現実が違う」の絵画版みたいな話ですが、自分のイメージの押し付けで筆をゴリ押しすると絵の良さが損なわれてしまうことがあるのです。逆に、ある程度描き進めると自然とどこに手をいれるべきか絵のほうが教えてくれるような感覚になります。絵の声や欲求に耳を澄ますような感じで、この絵は今どこに手を入れてほしいと思っているのかな・・・と気にかけながら作業しています。この絵の思いみたいなものを拾えるようになるのに技術と経験の引き出しがすごく必要なんだな―と感じています。私もよく失敗していますが、描き続けていればその感度は上がってゆくでしょう。

 自分の思いがあって、他者の思いがあって、その中で客観的に実現可能なリソースから物事を組み立てていくことの大事さをふと思います。人ははるか夢見た理想を目指して行くべきなのか?それとも自分の行ける場所を冷静に把握してその中で物事進めるべきなのか?・・・たぶんどちらも同じくらい大事ですが、そのわりに世間では前者のほうが強調されているような気もします。

 もっとも快刀乱麻を断つがごとく力強い一筆が必要なことも多々あります。これは陰も良ければ陽も必要・・・ということで人生何事も「中道」がよろしいという結論にしておきたいと思います(笑)

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 冒頭の画像はマルスの木炭画ですが、自分でいうのはほんとアレなのですがかなりお褒めいただきました(笑)・・・ただしやはり気になる点も多いです。絵に造詣のある方はどのへんにもっと良くする余地があるか見ていただければとっても嬉しいです(いろいろありますが一番気になるのは、背中の下半分がやや平面的になってしまっているところ)

 木炭画はかなり気に入ってしまって、世界堂さんでいろいろ新しい道具を集めたりしたので次に描く機会が楽しみです(^^)