最近観た映画から・・・・6
ソフィーの復讐 : SOPHIE'S REVENGE/非常完美
アジアンビューティ、チャン・ツィイーが主演のラブコメディー。
古き良きラブコメディーの、現代北京版でした。
チャン・ツィイーは、昔からのファンですが、
やはり、刀を持って大暴れをするか、
ワイヤーを使った激しいダンスを踊ってくれないと、物足りないですね。
友人役のルビー・リンや、お母さん役も含め、
共演の女性たちが、あまりにも魅力的なので、驚愕。
住まいや病院などのインテリアも美しく、映像的には満足しました。
彼氏が、骨折した彼女のために、食事の用意をしてあげます。
料理の上手な人で、しあわせ!
などと、チャン・ツィイーが喜ぶシーンも。
そういえば、「ファーム:THE FIRM」 で、
弁護士役のトム・クルーズが用意する朝食が、
美味しそうで、しかも美しいテーブルセッティングだったのを思い出します。
21世紀の期待される男性像は、料理上手なのでしょうか・・・・?
もし、息子がいたなら、料理の腕を鍛えさせますね。
風のかたち-小児がんと仲間たちの10年-
小児がんと闘う子供たちと、医師のドキュメンタリー。
10年くらいかけて撮りためたフィルムを編集しているのが、すごい。
不治の病に近かった小児がんも、治療の発達で、
生存率が画期的に上がりました。
が、問題は治った子供たちの社会復帰。
学校が1・2年遅れたり、抗がん剤のために髪が抜け、差別の対象になったり・・・
この映画では、3人の専門医が、ボランティアで、
治療後の子供たちのケアをしている姿を追います。
毎年夏には、キャンプをし、病と闘ったのはひとりではないことを確かめ合って、
力強く生きていく子供たちの様子が淡々と描かれていました。
私は、専門医のおひとりのクリニックを設計する機会に、恵まれました。
http://ameblo.jp/michay/entry-10340595468.html#cbox
がんを克服した子供たちは、やはり医療関係に進むケースも多いそうです。
小児科ではありませんが、白血病の専門医のお住まいを設計したことも。
そのとき、骨髄移植をすると、血液型が変わることもあるとききました。
血液型と性格は全く関係ありませんね。
血液型が変わっても、性格は全然変わりません。
クライアントのドクターの談です。
お酒の席で、血液型の話題が出るたびに、思い出します。
ダ・ヴィンチ・コード : THE DA VINCI CODE
封切り時に、映画館で2回観ましたが、
DVDをバーゲンで買いましたので、ときどきりビングで楽しんでいます。
夜のルーブル美術館の美しい映像や、ハンス・ツィマーの壮麗な音楽、
英仏の役者たちの競演は、何度見ても飽きません。
テンポが速く、内容も濃いので、気楽には観られないのが、
リビング向きではありませんが・・・
聖書は天国からファックスで送られてきたのではない、人が書いたものだ。
このセリフから始まる、英国人の富豪学者ティービングの話が面白い。
イエスの実像と、カトリック教会の教義に隔たりがあると論じます。
マグダラのマリアは、イエスの妻だった。
ダ・ヴィンチ・コードという、稀にみる面白い作品をうみだすテーマですね。
信じる信じないは別の問題として、何度観ても楽しめます。
ティービングと、主人公ラングドン教授とのやり取りは・・・・
紅茶に入れるのはミルクかレモンか?
紅茶の種類による。
正解。
こんな問答をいくつかクリアして、教授は富豪の邸内に入れます。
さらに、
アールグレイには、レモンかミルクか?
レモン。
正解。
ここで、私は意義あり。
アールグレイには、断然、ミルク派です。
この映画のセリフを鵜呑みにするな、という意味なら別ですが。
・・・・ちょっと深読みし過ぎですね・・・・
グレイ伯爵に、正解を天国からファックスで送ってほしいものです。
mic
ヌルハチの故郷を訪ねて-2
新賓(シンピン)の街は、想像していたより、ずっと都会でした。
これが、10年前でしたら、様子はちがっていた筈ですし、
新賓のダウンタウン。
食事や遊びの店が並んでいます。
奥にはカラオケ屋が賑わっていますが、
農家のための種苗店、公衆浴場なども混在しています。
上階は、共同住宅。
写真左手の建物の外壁が、ピンクですが、
この色は、新賓の街のいたるところで見られました。
とてもきれいな、寒色系の淡いピンクです。
正面は、病院。
右手の手前から、看板屋、婚礼写真館、レストラン、塗料屋、
携帯電話ショップの青い看板。
3階は、旅館です。
ちなみに、当時のレートでは、1元≒16円 。
右のお店は、果物屋さんですが、
なかではアルコールやタバコ、それにお菓子類も売っています。
通りの向こうには、新しいマンションが次々と建っていました。
川の北岸は、マンション群。
規模はともかく、テームズ川に面した再開発地域と、同じ雰囲気ですね。
中国の急速な経済発展は、このあたりの山間部にまで及んでいます。
国道沿いの、旧来の商店越しに、マンションのスカイラインが臨めます。
赤い看板は、雑貨屋さん、青地に赤の文字は、理髪店。
理髪店は、男性も女性も一緒です。
通り過ぎてしまいましたが、「狗肉鍋」とかかれた看板が。
次の機会には、犬の肉を味わってみたいですね。
街はずれには、水源となるダム湖がありました。
コッテージを建てたいような、きれいな場所です。
10月なかば、稲は刈り取られていました。
このあたりでは、今でも鎌で刈り取っているそうです。
住宅は、規模も小さく、素朴なつくりです。
零下30℃にもなるのに、トイレは外に。
女性が唄う恋の歌で、
家の中にトイレのあるおうちに住まわせて・・・
などという歌詞があるそうです。
マンションに、人気があるのも納得。
今回の記事は、どうしてもトイレの話題になってしまいます。
とても綺麗な地域で、ヌルハチは、このような美しい環境で育ったのですね。
武力だけではなく、文化的にも優れた資質は、
やはり、魅力的な場所で、はぐくまれたのでしょう。
戦前の日本が、満州をほしがったのも、わかるような気がしました。
新賓の、バスターミナルです。
正面奥の壁画は、満州族の踊りや、永陵の様子が描かれていました。
撫順のような、鉄とガラスの建築ではなく、
俗っぽくても、地域らしさがあったほうが、訪問客には嬉しいものですね。
16時発の瀋陽行きが、最終バス。
左手の、愛想のないお姉さんのブースを抜けて、乗り込みました。
帰りは行きと違って、高速道路を使い、3時間たらずで瀋陽市内へ。
バス会社は、独立していて、車によってルートも時間も異なります。
1度や2度訪問しても、訳がわからないあたりが、
中国らしくて好感が持てました。
mic
ヌルハチの故郷を訪ねて-1
昨年の秋、瀋陽郊外の福陵に感動し、
興奮冷めやらぬ翌日、ヌルハチの故郷を訪ねてみました。
東へ約200kmの高原です。
瀋陽からは、バスしかありません。
旧奉天駅前からの直通バスは、2時間近く後にしか出ません。
少しでも前に進もうと、まずは、お隣の撫順行きに乗り込みます。
市民しかいないバスに乗り込むと、
乗合バスでインドからロンドンまで旅した傑作、
「深夜特急:沢木耕太郎」 の世界を少しだけ味わいました。
停留所では運転手が長々と立ち話。
果物などを売りに年配の女性が乗り込んできました。
運転手と話ができているのでしょうね。
1時間半ほどで、撫順駅に到着。
このデザインは、戦前のモダニズム建築をほうふつとさせます。
たぶん、満鉄時代に日本人が建てたのだろうな~と、眺めていました。
凹凸のある集合住宅と、1階の店構えに、中国らしさを感じます。
カラフルなお国柄ですね。
撫順は、石炭の露天掘りで有名と、小学校の社会科で習いました。
その場所にいる・・・という感激があります。
今も、工業都市としての面影が、社宅風の共同住宅などに感じられました。
食品を積み上げた露店は、どこでも目にします。
産地直販なのでしょうか?
日本で見かける絶滅寸前の朝市とは違い、しっかりと生活に定着しています。
撫順駅近くの解体工事現場。
新築や再開発が随所で見られます。
少しはなれた撫順城駅前のバスターミナルまで、タクシーを飛ばしました。
バスの駅は鉄とガラスの新しいデザインです。
新賓行きのバスは、間もなく出発なので、飛び乗りました。
トイレに行っても良いですか?
と、訪ねると、切符係のお姉さんは、厳格に首を横に振ります。
途中休憩があることを祈って、座席に着きました。
撫順の街はずれ、サルフのダム湖は、水が干上がっていました。
ここは、ヌルハチが明軍を破った戦場の跡地。
ダムのため、湖底に沈んでいましたが、水が枯れ、地面が顔を出しています。
1時間あまり走ると、祈りが通じたのか、ガソリンスタンドで途中休憩がありました。
トイレに駆け込むと、そこは、うわさの空間。
何も仕切りのない部屋に、穴が4ヶ所並んであいています。
穴の大きさは、30cm×75cmほどの四角い開口。
これが話しに聞いた、中国のトイレか~~!!
同乗者たちのまねをして、何とか用を足しました。
もちろん水洗設備はありません。
迷いましたが、他の方がいらしたので、写真撮影は、遠慮しました。
さらに1時間あまり、道路に門がまえが建っています。
ヌルハチの建てた、永陵に着きました。
ここはもう新賓です。
10月初めですが、紅葉が始まっています。
次回は、新賓の街と村をご紹介しますね。
mic