伊勢神宮 2 永遠の命
手塚治虫の作品、「火の鳥」に、永遠の命を得る人物が出てきますが、
やがて人類は彼一人が生き残り、それでも死ねない悲劇として描かれています。
建築物も、ピラミッドをはじめ、数千年前の建造物は多くみられますが、
伊勢神宮は、極めて特殊な形で永遠に残る建築となっています。
なんと、20年ごとに、全く同じものを建替えていくのです!
これを「式年遷宮」といいます。
現在のお宮は、1993年、61回目の遷宮で造り替えられたものです。
内乱で中絶もありましたが、 61×20年=1,220年!
およそ1,300年前、天武天皇から続いている伝統です。
写真手前の石垣部分が2013年に新築されるお宮の建設予定地で、
今は空き地の状態。
20年ごとにリニューアルするので、木造のお宮も朽ちることなく、
永遠の建築物となります。
建設する技術も伝わり、20歳の見習い職人が、次は40歳の熟練期、
そして、60歳のベテランが、わざと知識を伝えるという見事な継承が
脈々と続けられていきます。
話はそれますが、ドーキンスという人が、遺伝子について画期的な説を唱えました。
「人や生物が自分の種を残すために遺伝子を利用するのではない、
遺伝子が自分を残すために人や生物を利用して残っていくのだ・・・と」
われわれ人類も、遺伝子自身が残るために、この身体を利用されている・・・
という説です。
その分野では、こう考えたほうが何かと都合がよいらしく、いまや、
定説となっていると、ものの本には書いてあります。
伊勢神宮は、建設技術という遺伝子が伝わる限り、永遠の建築物として
残っていきそうです。
ドーキンスの 「利己主義な遺伝子」 の建築版ですね。
創造主(神)と遺伝子の関係については、おぼろげに考えていることが
いずれにせよ、伊勢神宮は、神とこの世界との関係について、
個人的には、赤福、あわびのステーキ、的矢の牡蠣、松阪のすき焼きも
絶えることなく残ってほしいとおもいます。
赤福の営業再開のNEWSに、ホッとしています。
mic
伊勢神宮 1
伊勢は、千数百年の歴史がある聖域ですが、江戸時代には20から60年おきに
「おかげ参り」 と呼ばれる集団お参りブームがおころなど、
テーマパークのような性格も否定できません。
日頃は参拝客と、観光として訪ねる人々がまざりあい、喧騒につつまれています。
カトリックのサンピエトロ教会と同様、信仰の象徴となる総本山の宿命です。
建築の美しさは、群を抜いており、均整のとれたプロポーション、シャープなデザインの
棟飾りは、いつ観てもあきません。
つののようにそびえているのが千木(ちぎ)、枕のように並んでいるのが鰹木(かつおぎ)
と呼びますが、これらは一体なんなのかが、ずっと疑問でした。
4年前の春、光り輝く正宮をながめ、ハッと気づいたのが、
「あれらは、天の気と交信するアンテナではないか?」
その後何度も反芻しながら、それは確信になってきました。
天と地をいきかうエネルギーの流れ。
これを受け止め、私たちに伝えてくれるのが、お宮の建築だとしたら、
建物を作る人間の責任の重さが、圧倒的にのしかかってきます。
などと、少し大げさな表現をしてしまうのは、初めてのブログに力んでいるからでしょう・・・
mic


