大昔、平泳ぎは「頭が没してはダメ」というルールが…。
暫くしたら「1ストローク毎に1回は頭が水上に…」に変更。
一切頭が没したらダメだと、どうしてもスピードが抑制されてしまいます。
「潜っても良いよ」となれば、制約がなくなりますので、スピード向上にはプラスです。
じゃあ、潜れば潜るほどに速いのか?という話なのですが…。
実際、ルール改正があって間もない1984年のロサンゼルスオリンピックでは、やたら上下動の大きい“タツノオトシゴ(Sea Horse)”風は泳ぎが席巻しました。
しかし、上下動が大きければ、50mのプールでもそれ以上に泳ぐわけですから必ずしも効率的とはいえない。
上下動なく50mのプールを限りなく50mに近い距離しか泳がない平板な泳ぎ。
でも、余りにも平板な泳ぎだと抵抗は増します。
抵抗を減らし、波動に沿って身を預ける上下動の大きな泳ぎも極端になると、移動距離が50mより途轍もなく長くなってしまう。
そんな中、1988年のソウルオリンピックから頭角を現したアメリカのマイク・バローマン選手は、その中間的な平板でもないし、然して上下動も大きくないいわゆる“ウェイブ”で以後13年間も世界記録を保持し続けた“ウェイブのパイオニア”です。
その記録を破って第一人者に着いたのが北島康介選手であることは言うまでもありません。