フィギュアスケートの3回転ジャンプとか4回転ジャンプ。「スゲー」と感心するしかないのですが…。 どんな一流選手でも跳んでいる時間は0.7秒程度といいます。 0.7秒の内に4回転もするのですから、1回転するのに0.2秒未満ということですね。
フィギュアスケートでは、前回の角運動保存の法則を踏まえながら、如何に速く回転するか? が、非常に大きな関心事です。 さて、水泳の話を戻しましょう。 小学低学年などのちびっ子スイマーとシニア選手。 或いは、マスターズ水泳の選手のテンポを比べてみると…。 (細かい資料は割愛しますが…) ちびっ子スイマーよりも20歳くらいのシニア選手の方が手足が長い(≒回転半径が長い)ですから、 テンポが低下して当然なのですが…。
特に背泳ぎやバタフライで傾向が顕著なのですが、 一般的に半径の長さ以上にテンポが落ちてしまっている現実があります。 この傾向は、シニア選手とマスターズ選手との比較にでは一層大きく拡がります。 何故、回転半径が長くなった以上にテンポが落ちてしまうのか? 一般的にちびっ子ほど動作は素早くチョコチョコとした動きが特徴的です。 齢をとるにつれて、素早いチョコチョコとした動きは陰を潜め、動作は緩慢になります。
ある研究では、ヒトの動作スピードは、その最高心拍数の推移に比例するといいます。 最高心拍数は加齢とともに低下するといわれていますから、若し、最高心拍数に比例して動作スピードが緩慢化するのであれば、水泳時のテンポがちびっ子よりもシニア選手が、シニア選手よりもマスターズ選 手が遅くなるのも致し方ないのでしょう。 その一方で、水泳競技ではフィギュアスケートほどにテンポ(≒回転の速さ)について執着を持っていません。 スケート競技では、1回転に要する時間が0.175秒では4回転を跳ぶのは無理だけど、 それを0.174秒にできれば4回転が可能…みたいな極限への挑戦が行なわれていることを考えると、 マスターズ水泳に勤しむ私たちは、余りにもテンポについて無関心過ぎるのかも知れません。 加齢による動作スピードの緩慢化に逆らって「テンポを落とさない」努力を怠るべきではありません。 というか、加齢による緩慢化に抗らうことなくベスト記録の更新は為し得ません。


