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「世界レベルのスマッシュは自分のもとに来るまで0.1秒…
でも目からの情報が脳に伝わるまでは0.2秒かかるといわれている
だから 相手が打ってから
目で見て球を返すのは理論上不可能・・
その不可能を可能にする目
『卓球の神の目』をあいつは持ってるかもしれない」
ピンポンドライブ1~2巻
吉田はるゆき・KCなかよし
(なかよし掲載)
☆あらすじ☆
小学生の時卓球に出会った双子の兄妹・宝と珠。
宝は世界を目指し小学生チャンピオンになった。
しかし珠は周りの空気に負けてしまい、卓球から離れて普通のおしゃれ好きな女の子に。
強豪・成生男子中学に受かった宝だったが、珠をかばって車にはねられ意識不明となってしまう。
珠は責任を感じ、宝に成りすまして男子校へ潜入する。
卓球をあきらめた身で男子と対戦し全く太刀打ちできない珠だったが、彼女は卓球の神に愛されていた。
もう、逃げない。
珠は卓球にまっすぐ打ち込んでいく・・!!
突然現れた新人の、突然の「熱い」卓球漫画がなかよしに!
2冊同時発売。
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安藤先生がビーラブ、フクシマ先生がマガジンエッジ、どんどんなかよしのなかよしらしさが消え(いいか悪いかは別)、いまのところそれを保っているのが「小学生のヒミツ」かなあ?という感じ。
なかよしは現在ほとんど外部から来た漫画家さんで成り立っています。
そしてこの前完結した「×しな」など、ちょっと過激な描写のある漫画も目立ちます。それを「いけない」とは言わないんですが、そこへもっていくため同じような展開になってしまうところはイカンのではないか?と思っています。すぐに壁ドンするとかね。
ところが、そんななかよしにとんでもない漫画が現れたのです。
あらすじを見ての通り、双子の兄に成りすまして男子校に入り卓球をやる話なんですけど、
こういう漫画だとたいてい「ひそかに思いを寄せていた美形男子と寮で同室になってキャー、他の男子ともキャー、部の男子に愛されまくって逆ハーレム状態でキャー、卓球なんてどこへやら」だと思うじゃないですか。
ないんです。
2話目でちょっとそれ未遂っぽいシーンがあるんですけれど、それ以降何もありません。
本当です。例えば主人公が息抜きで女の子の格好に戻って好きな男子と鉢合わせ!とか、他校マネージャーの女子がその男子と近い関係だった!とか、そういうのもないんです。
本誌で追いかけてましたが今のところマジで存在せず、ただ主人公の珠がほぼ初心者ながら「天性の才能」と泥臭い努力だけで男子との激しい打ち合いに立ち向かっていきます。
他校の生徒は珠が女の子だなんて知りませんから、普通にジャンプみたいな煽り・裏切りをしてきたり打球をぶつけてきたりします。流血モンです。
あと兄の宝が「ダブルスを組みたい相手」・歩がおそらく本命男子のはずなんですがこの人全然しゃべらない。
…現在一番会話をし心がつながっているよなあ?と思うのは部長だぞ…しかもそれは仲間のレベル。
「これよくなかよし編集部が許してるなあ、でもすごい頑張れ!」そう思いつつ単行本が出ないので連載の先行きを心配してましたが、今回ようやく2冊同時発売、少なくとも3巻出ることがはっきりしてきました。新人さんの連載としては快挙のほうだと思います。
雑誌はその名の通り「雑多」だから成り立っていると思います。
ちゃおもそうですけど、別冊マーガレットが売れているのは王道の君届から、ひねり手のよだか・町田くん、そして「邪道」と呼んでもいい俺物語と虹色デイズ、なんでも載せているからではないか?と思ってしまうのです。
勝手に男が主人公を好きになって頬から口からベロベロなめる漫画があったのなら、この漫画のように一切恋愛を交えない漫画があったっていいじゃないか。
選ぶのは読者であり、どれが好きでそうでないかを決めていき、そして未来の「描き手」になる。
そういう「出会い」のある雑誌づくりがベストではないかと思うのです。売れるからと同じものを押し付けるのはどうかと。
ちゃおの現在の看板作家は、ちゃおで育ってきたわけではありません。
だって彼女らが子供のころ、ちゃおは全く売れていなかった。「りぼんかなかよしか」だったのです。
そしてかなり多数の「なかよし作家志望者」がちゃおへ流れていきました。これはなかよしが新人を取らなくなったからです。ちゃおだけでなく実はマガジンにも流れているのでなかよしの作家輩出力はすごかったのです。
(なぜりぼん作家志望者がちゃおに行かなかったかはちょっとまた別の話です)
なかよしは話に整合性がないものの、設定などは少年漫画やファンタジーっぽさも混じっていたため「あれを描こうこれも描きたい」という夢を読者に与えていたと思います。
実は女子小学生たち、みんながみんな恋愛ものを読みたいわけじゃないんです。コロコロやジャンプに逃げちゃう子もいるけど、そこで活躍するのは「男の子」です。
私は子供のころからずっと、そこに疑問を持っていました。現在も女子が活躍するのは…おそらく「美少女ものアニメ」ぐらいじゃないのかと…
「恋愛をしない、でも女子が何か一つに打ち込む漫画」これはりぼんの「株式会社ラブコットン」以来です。
あの時は「恋愛しないりぼん漫画」とオビがついていたんですが、これもそのように売るべきだったんじゃないか?と思います(しかし卓球選手のコメントつきオビもなかなかよかった)。
さいごに。
珠が宝と違って卓球を途中であきらめた理由。
珠はクラスの女子に卓球やってることを知られますが「卓球はダサい」と言われてしまい、そんなことない!と言い返したらハブられそうになったからです。
珠はたしかにヘタレで周りに流されてしまう女の子ですが、ああ、よくあるよなって。
周りと同調することを強いられているのが今の子供で、女の子はさらに大変。
「女の子はどうせピンクが好きなんだろう」という去年の春に巻き起こった「ダサピンク現象」、そして「女の子はどうせ恋愛ものが好きなんだろう」という恋愛偏重のドラマと漫画。
でもそうじゃない。女の子だってブルーが好きだし、刑事ものも大河ドラマも好きです。
そうじゃないことを子供でも正直に言える世界になれたら…ただそう思います。
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