娘が使用していた痛み止め | 神経芽腫の娘のこと

神経芽腫の娘のこと

2017年12月3歳9ヶ月、小児がん神経芽腫と診断され、再発を繰り返しながらも懸命に生きた証、治療や娘との大切な時間をどう過ごしたか、それからの事、子どもを亡くした母親の気持ちを綴っています。2023年2月14日永眠。アメンバー申請の際は自己紹介メッセージをお願いします

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薬剤師でも医師でもない素人の私が書くので(あくまで娘の経験談です)、



参考程度に読んでほしいです。



痛み。娘は色んな痛みを経験していました。



痛みで泣いている時は、見ていて本当に可哀想で、


何もしてあげられなくて、



胸が抉られる気持ちになります。



娘が痛み止めの力を借りた場面は、



骨髄抑制がかかり、白血球が増えてくるタイミング。



よく足の関節、足首や膝の痛みを訴えていました。



その時は、「これは白血球が増えてくる時の痛い感じ」と、娘は私に教えてくれて、



これらは、アセリオを投与してもらうか、



アセトアミノフェンの内服で治っていました。



そして、病状が進んでいった頃。



一番痛がっていた顎の腫瘍が痛み出した時。



これは、アセリオは全く効果がなく、



ロピオンを投与してもらうか、ロキソニンの内服が割と効いた様子。



そして、骨転移には最初はなんとなくロピオンが効いているようでした。



しかし、更に病状が進むと、ロピオンでは追いつかず、



麻薬の、モルヒネを使おう。と、提案されました。



モルヒネを24時間持続でベースとして使用していると、



副作用の便秘が酷くなり、肌の痒みも訴えたので、



麻薬のベースを、モルヒネからフェンタニルに変えてもらいました。



フェンタニルの方が娘に合いました。



フェンタニルだと、フェントステープもあるので、



一時退院した時に、自宅でもシールを貼るだけでコントロールしやすい。という理由からも。



ベースをフェントステープにし、0.5mgの少量から始め、



それでも痛い時は、レスキューとして、



医療麻薬のナルラピドの内服を処方されていましたが、



ナルラピドは、麻薬のフラッシュ(早送り)と同等の効果があり、



30分あければまた内服できる。というメリット。



しかし、これは、娘にはあまり効果がなく、



娘はロキソニンの方が効く。と言い、



レスキューとしてはロキソニンの内服で対応していました。



病状が進み、痛みも強くなり、



0.5mg刻みで、毎月のようにフェントステープも増量していき、



最終は、5.5mgまであげました。



医師からは、



『相当な量が入っている。



痛みがない人が使うと、意識朦朧とするぐらいの量。



それでも起きていられるという事は、



それだけ痛みが強いという事。』



と言われて、落ち込んだのを今でも忘れられません。



そして、レスキューとして使っていた、ロキソニンの内服が難しくなり、



同様の作用があるジクロフェナクというのを坐薬に変えてもらいました。



娘は、坐薬に恐怖心があって、なかなか受け入れてくれませんでしたが、



その頃、仙骨の腫瘍が神経を圧迫しており、



肛門やその周辺の感覚が鈍くなっていました。



良いのか悪いのか、そのおかげで坐薬を挿れる事に何も感じず、



排尿障害が起こり、導尿が必要になった時も、



導尿カテーテルの挿入も痛みを感じていませんでした。



最後の方は、ベースにフェントステープを5.5mgと、



レスキューとして、ロキソニンの坐薬。



痛みが更に強い時には、アンペックという麻薬の坐薬も使っていました。



痛み止めの成分や作用や副作用は、深く追求すると色々あるかと思いますが、



素人なので、医師から勧められた物を、娘はただ単純に、



「効くか効かないか」この場所やこの痛みにはこれ。



と、自分なりに、その場面で、ちゃんと考えて、



私と娘の判断で色々使い分けていました。



完全に痛みが0になる事は最後の方はありませんでしたが、



5段階の痛みのレベルスケールで言うと、



1や2ぐらいならほとんど痛みを感じない。



生活に全く支障がないレベル。



2と3の間だと我慢できるぐらい。



思い切って遊べないレベル。



それを超えると、我慢出来なくてレスキューが必要。



と、娘は、生活に支障がないレベルを自分の中で模索していて、私に教えてくれていました。



そのおかげで迅速に対応できていたと思います。



とにかく痛みをとることだけを考えて必死でした。



痛みのコントロールは本当に大切で、難しく、



どの痛み止めが効くのか、個人差があると思います。



先々を予測して、少しでも痛みを感じさせないように過ごさせてあげたい。



そして、痛み止めの種類は、医療者側から、たくさん提案してほしい事の一つです。