『砂の栄冠 1巻~3巻』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 

『砂の栄冠 1巻~3巻 (三田紀房)』

 

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砂の栄冠(1) (ヤングマガジンコミックス)
砂の栄冠(2) (ヤングマガジンコミックス)
砂の栄冠(3) (ヤングマガジンコミックス)
三田 紀房

 

 

【あらすじ】

「ドラゴン桜」の鬼才が久々に描く、涙と汗の高校野球ドラマ!埼玉県西部、樫野市にある県立樫野高校では、学校創立100年の記念イヤーに野球部が夏の選手権・決勝戦にコマを進め、まさに甲子園まであと一歩! ナインも生徒も教師もOBも栄冠へ一丸となっていた・・・・!

 

 

高校野球漫画です。

 

埼玉県樫野市にある“県立樫野高校”は、県立高校ながらも夏の県予選で決勝まで駒を進める。
まさに甲子園まであと一歩というところまで上り詰めるものの惜しくも決勝で敗れてしまう。
新チームを任されることとなった主人公・『七嶋裕之』に、ある日、『トクさん』という樫野高校の

ファンの老人から、甲子園に出場してほしいと1000万円を託されることとなる。
 
という感じで始まる作品でして、ある日、ファンの老人から1000万円を託された主人公が

そのお金を使って、甲子園を目指していこうとする高校野球漫画です。
 
まんが栄養素-砂の栄冠 1巻~3巻
(↑『トクさん』という樫野高校の野球部のファンから1000万円を託される主人公)

 

まず、物語は、夏の埼玉県予選の決勝戦から始まります。

主人公・『七嶋裕之』が所属する樫野高校は、県立高校でありながらも出場校の多い埼玉県予選で

決勝戦まで勝ち抜いてきたミラクルチームでして、主人公・『七嶋裕之』は、2年生の5番ショートを

務めており、注目を集めるほどの活躍をしておりました。 しかし、試合は惜しくも敗れてしまい、

主人公の2年生の夏が終わってしまいます。 その後、主人公は、新チームのキャプテンとなり

チームを引っ張っていくことになるのですが、ある日、『トクさん』という樫野高校野球部のファンの

老人から、「樫野高校を甲子園へ連れて行ってほしい」と1000万円を主人公に預けることとなります。

その1000万円は甲子園に出場するために自由に使っても良いという言われるわけですが、主人公は

かなり真面目な生徒なので、すぐにそのお金を封印してしまい、このお金を甲子園が決まった時に

応援団の費用として使うことを『トクさん』と約束します。 もちろん、作品としてはそのお金を使わないと

ストーリーが進んでいかないので(笑)、所々で、主人公が封印した1000万円を掘り起こし、使って

行くこととなります。

 
まんが栄養素-砂の栄冠 1巻~3巻

(↑『トクさん』の1000万円を使うことで、様々な人と出会い、主人公は成長していく)
 

ということで、主人公・『七嶋裕之』は甲子園を目指すこととなります。

ただし、主人公が所属する樫野高校の新チームは、甲子園を狙えた前チームとは違い、

かなり残念なレベルの選手ばかりでして、プロも注目する超高校級の主人公がいなければ、

練習試合にも勝てないというチームレベルにあります(主人公が活躍できれば埼玉県内で有数の

強豪校になる不思議)。 そんなチームをなんとか甲子園レベルまで押し上げていくことが主人公の

目標となりまして、1000万円を上手く使いつつも、チームを一つに纏めていくこととなります。

 
まんが栄養素-砂の栄冠 1巻~3巻

 
そんな主人公が思いついたのは、ナント、“21世紀枠”で甲子園を狙うという方法です。
“21世紀枠”とは、2001年から作られた新制度でして、部員不足などの困難を克服したチームや、

他校の模範となるチームが選出され甲子園に出ることが出来る制度です(もちろん、ある程度の

チームレベルは必要であるわけです)。 この21世紀枠の特徴としては、上記の条件の他に、

公立高校であることという暗黙の条件があるらしいのです。 主人公が所属する樫野高校は、

県立高校でしかも学校創立101年という伝統校でありまして、もし、秋の大会で関東大会まで

勝ち抜くことができたならば(埼玉県大会でベスト3が条件)、21世紀枠で甲子園の切符を手にする

ことができる“かも”しれないようです。
 
ということで、埼玉県大会でベスト3に入るべく、チームを強化していくこととなりました。
1000万円をどのように使っていくのか、無能な監督+レベルの低いチームメイトを率いて甲子園に

出ることができるのか、主人公はどこまで黒くなっていくのかなど、見どころが多く、なかなか

面白く仕上がっております。 次巻以降も楽しみです。

 

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【総評】

友人から「面白い高校野球漫画ある」と教えて貰い買った作品です。

『ダイヤのA』や『ラストイニング』のような野球描写の面白さ(エンターテイメント性)は無いですが、

1000万円を貰ったことで主人公の性格が黒くなっていくのは面白いですし、何よりも高校野球の

黒い部分(OB会とか21世紀枠とか)にスポットが当てれていくのが新鮮で面白いですね。

清々しい高校野球漫画が好きな方にはあまりお薦めできませんが、21世紀枠の話など

興味深い内容にスポットが当てられているので、変化球系の高校野球漫画が好きな方に

お薦めしたいですね。

 

点数的には

88点

です。 
 

 

では、ここまで。

 

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