「絶対に嘘はつかない人。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.143.

ドキドキ 「胡桃(くるみ)ちゃんね~~。私の後輩の妹さん。」
奈菜。
「ものっ凄い、可愛い人。奇麗だし。…でもね。武一っちゃん、もぅ~~。こう見えて、オクテでね~~。じれったいやらなにやら、てんで埒明かないからもぅ~~。めんどくさいったらありゃしない。」

武一、如何にも叱られているような面持ちで…。

「その点、胡桃ちゃんの方は、まぁ。紹介してくれたから、付き合ってみようかな~~的な…。前向きにね。…それなのに。」
そこまで言って奈菜、小埜瀬を見て、
「あ。実は、私と私の旦那、それに武一。同じ高校。」

瞬間、小埜瀬、またまたビックリしたような顔で、
「いやいやいや。奥さんまで。同じ…???」

峻も、武一もコクリ。
「そぉ~~。」
峻、
「まっ。そういう訳でな。ウチの女将からケツ叩かれて。よう~~やく。よう~~~やく。」

武一、
「そんなに、強調すんなよ。」

「いやいやいや。だ~~って、本当の事だから、仕方ねぇだろ。まっ。そんな過去があり、今があると。」
そして峻、
「ん~~~。確かに。胡桃ちゃん。可愛いし、奇麗だよな~~。まっ。ウチのカミさんの方が、数倍、奇麗だけどな。かかかかか。」

小埜瀬もクスクスと。そして頷きながら、
「確かに。」

奈菜、そんな小埜瀬に、
「そこ。笑うトコじゃないよ~~~。」

瞬間、武一も、
「ぷっ。」

小埜瀬、吉竹に泣きそうな声で、
「怒られちゃいました~~。」

武一、
「ククククク。」

峻、
「いや。でもな~~。やっぱ。」
カウンターの中で何かを作りながら、
「化粧品会社の女性社員。うんうんうん。奇麗なのいて大賛成。まっ。確かに、それほど…でも、ない…。…まっ。これ言っちゃあ~~。女性を敵に回しちゃうんだけど~~。」
峻、ふたりを見て、
「濃い化粧してさ。うそ。この人、元は、この…???…な~~んて言う場合も、あるけど~~。それは、それで…???見た目で判断…???…それは、それで良い。…けど…。奇麗な人が…化粧をする。」
そして峻、口を真一文字にして顔を傾げて…。
「ん~~。これって…。もぅ…。質…???」
目を真ん丸に。
「そのもの…???…化粧をすると、まっ、確かに、外見からもそうだけど~~。内側からも…、奇麗に…???…そういうの、あると…。俺は思うなぁ~~。」
そして峻、下を向いて、何かを切っているような…。そして、
「な~~んてね。」

小埜瀬、
「おっと。峻さん、語っちゃいましたね~~。」
そこまで言って小埜瀬。
「あ、すみません。先輩なのに、名前、呼んじゃって。」

間髪入れずに峻、小埜瀬を見て、右手を振って、
「いやいやいや。いい、いい。全然。うんうんうん。それで呼んで。」
ニッコリ。

「でもね。武一っちゃんだって~~。昔なんて、あんなにオクテで、ウジウジしてたのに~~。まっ。これも、胡桃ちゃんの御蔭かも知れないんだけど~~。胡桃ちゃんからしごかれてね~~。」
奈菜。
「あ。でも、胡桃ちゃんも胡桃ちゃんで、これと言って、自分から好きな男…、探すって言うのはなかったのよ。あんなに可愛くって奇麗な人が…。まっ。私の後輩の彼が…。まっ、後輩はその人と既に結婚するって決まってたから~~。でも、自分の奥さんになる、その妹も奇麗なのに、なんで好きな男性がって。それで、私のトコに話しが、誰か紹介してくれない~~って。その頃は私ももぅ~。旦那と付き合って将来決まってたから。武一ちゃんを紹介してね。」

峻も武一も小埜瀬も黙って聞いている。

「紹介したら、何ともあっさり。胡桃ちゃんの方から、よろしくお願いしますって。私なんて、思わず、わお。だよ。まさか、こんなじれったいやらなにやら、てんで埒明かない、それにめんどくさがり屋~~。」

小埜瀬、口を尖らせながら…。

「だから。胡桃ちゃんに私、聞いたの。私から紹介してあげてなんだけど…。何で…???…あいつの何処が…???って。」

「かっははははは。」
峻。
「まぁな~~。」

「そしたら胡桃ちゃん、何て言ったと思う…???」

小埜瀬、目を丸くして、
「何て…???」

「でも、武一君、確かにじれったいし、めんどくさいとこあるけど…。絶対に嘘はつかない人。目が真剣。…で…。なんとも、あの…、にやけた顔、大好き。」

瞬間、小埜瀬、
「ぶっ!!!」

峻、
「けけけけけ。」

小埜瀬、吉竹を見て、両眉の先を吊り上げて、
「にやけた…。」

武一、間髪入れず、小埜瀬に、
「おぃ。」

「それ聞いてね~~。」
奈菜。
「そっか~~。噓つかない。かぁ~~。確かに。」
頷いて、
「それはある。」

峻も、2回頷いて、
「あぁ~~。そこんとこは俺も保証する。まっ。じれってぃし、めんどくさい。確かに。…けど…。それでいて、間違った事は嫌いだ。まぁ~~。俺もこいつと知り合って、たまには飲んで。話聞くけど、嘘つかれた事は一度もない。常に本気。」








好きになれない。   vol,022.   「絶対に嘘はつかない人。」

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