昭和世代が気まぐれに語る世界

昭和世代が気まぐれに語る世界

動画全盛時代にあえて文章で語ります。教育、社会、音楽(クラシック)など雑多な内容なので興味のあるもののみ閲覧ください。

外国からの観光客増加で、路上での飲酒が問題となっているようだ。これは必然ともいえる現象である。かつては経済的にも知的にも上位の人しかできなかった旅行が、庶民の娯楽となった。治安の悪化は必然である。昔の知的レベルの高い訪日客のイメージは即無くすべきだ。

 

さて、ようやく本題。

路上飲酒を法で規制すべきかどうかで、テレビのワイドショーで議論があったらしい。ここで注意すべき点がある。それは議論する人が、芸能人、コメンテイター、テレビ局の社員、アナウンサーといった人であることだ。テレビ番組なのだから当たり前だ。とはいえこれらの人々は、人前に出て目立つことが快であり正義であるという価値観を持っている。学生時代は酒を飲んで馬鹿騒ぎをして迷惑をかけていた人たちだ。つまり加害者だけで路上飲酒の是非を論じていることになる。

 

飲酒するにしても自宅で一人で、あるいは恋人と静かに飲むような人はテレビの仕事はやらないのだ。

 

したがってテレビでは、どうしても酒飲んで騒いで楽しむことを邪魔してはいけないという方向になってしまう。その行為で迷惑がかかった人への気遣いはゼロである。そしてあらゆる問題にテレビ・芸能ならではのバイアスがかかることが問題なのだ。どんなに俗悪でもまだyou tubeのほうが多様性では勝っている。

 

人間は自分の属している組織の常識に影響される。暴力団員は「お前、拳銃も使ったことないのか」と馬鹿にされるかもしれないが、一歩外に出ると拳銃を使わないほうがまとも人間とされる。

 

芸能界も同様で、「お前大学時代に気を失うまで酒飲んだこともないし、タバコも吸わず女遊びもしない。おかしいのか」と言われるだろうが、一歩普通の世間に出ると、別におかしい人間ではない。

 

テレビでのオピニオンは芸能界という特殊組織での異常な発言ということを考慮して楽しもう。

コロナ騒動が終わったわけではないが、忘れないうちに過去の総括をするべきである。

 

その際、テレビ・ネット・新聞などの情報が対象となる。

 

例えば、県外ナンバーの自動車をみると徹底的に嫌がらせをして締め出す田舎民などもいたが、彼らは今どう思っているのか。当時の情勢からしてやむを得なかったのか、それとも多少は謝罪の気持ちはあるのかという事も知りたい。

 

飲食店、例えばラーメン店でマスク着用を狂ったように強要する人もいた。今でもいるようだ。これなんかは完全に頭がおかしい。

 

まずどんな伝染病でも危険だと言うなら、国民全員は原則外出禁止にする。そして食料、および生活必需品は完全防備服を着た人が宅配する。このようにしろというのなら、それはそれで筋が通っている。

またせいぜい風邪のやや重い病だと言うなら、マスクなどせず堂々とラーメン屋に行けばよい。

ところが、ラーメン屋にのこのこ出かけて、そこにノーマスクの人を見つけると怒鳴りまくる。このような珍妙な人が大勢いるのだ。物を食べるときは一瞬でもマスクを外さなくてはならず、超危険なウイルスという設定ならこんなことでは命を落とすはずだ。外出時にマスク必修だが、飲食店で物を食う瞬間はマスクを外してもよい、そもそも少しなら外出可という時点で設定が破綻している。科学の無力さを実感する。

 

このようにある時は猛毒ウイルス、ある時はせいぜいマスク程度でなんとか軽減できるものというダブルスタンダードなのだ。

 

こんな事例もある。わしはワクチンを真面目に接種したのに、目の前で咳やくしゃみをされた。けしからんと言い出す人もいる。本来なら、わしはワクチンを接種した、だからコロナ患者と抱き合おうがどうしようが平気なのだとどや顔で言うべきではないのか。そんなにワクチン効果が弱いなら、相対的に副作用が無視できないレベルではないのかと思う。

 

まあそんなわけで、医者、専門家、マスコミのみならず、自称善良な一般人の言動も厳しく検証し、未来への教訓とすべきである。

テレビというのは、昭和時代の田舎中学生と似ている。東京ではもう流行遅れになったものを得意げにひけらかす。テレビでこれがブームと言った場合、もうはるか昔に廃れたものだと断定していいのだ。

 

ゴールデンウィーク報道もその典型例だ。報道の仕方は昭和のテレビが天下を取っていた頃と変わらない。多少は外国人観光客騒動など取り上げて変化をみせるものの本質は変わらないのだ。

 

まずゴールデンウィークは工場やホワイトカラー従業員が大部分だった昭和時代の思考である。今は暦通りに休日をとる人は減少傾向にある。それでもそのような人が観光地に殺到すると混雑となるため、うまく切り取り報道すれば昭和と同じニュースが作れるのだ。

 

テレビは毎年斬新な報道などできない。したがってゴールデンウィークでは、取材の前に駅や観光地で混雑しましたといった原稿をあらかじめ作っておき、あとでそれに合わせた絵を持ってくるのだ。視聴者は別に10年前のニュースを流しても気づかないであろう。

 

根本的な問題は、日本の有給休暇制度が機能していないことだ。祝日は最低限のものにとどめ、各自が自由に休暇をとれるようにすべきである。

 

すると祝日が減ると困る。なぜならわが社では有給が取れないからと言い出す人がいる。話は逆である。祝日が大幅に減れば、それを口実に各自有給休暇を取りやすくする空気が生まれる。学校も同様である。皆勤賞などというものは犯罪的である。

 

テレビではこのような議論はできないので、是非ともネットで議論が進むことを望む。