9月7日の投稿で、シューズの底の削れ方でフォームを推測できるか考察しましたが、結論としては、実際に走るところを確認しないと難しいということがわかりました。

 

 

 

では、どのようにシューズの底が減るのが理想的なのか考えてみました。

 

まず、左右が同じように減ることです。ただ、全く同じように減っている人は現実的にはほとんどいないと思います。ただ、踵やつま先の減り方が違っている場合には注意が必要です。

 

 

 

以前の投稿でも触れましたが、私自身左右の靴の減り方が全く違う時期がありました。その時はふくらはぎの肉離れが頻発し、全く走れませんでした。普通に考えて左右のバランスが崩れていると考えられるので、原因をしっかりと把握し改善に取り組むことが必要でしょう。

 

踵が主に減る方は多いと思いますが、おそらく足を前方に振り出している可能性が強く、ある意味地面と闘っているともいえます。厚い靴であれば、靴が衝撃を吸収してくれるので、大きな問題はないでしょうが、薄い靴を履いた場合には、脚に相当な負担がかかることになると思います。

 

 

 

 

私自身はランニングの際に底が薄い靴を主に履いていますが、現在は特に故障をすることもありません。厚底の靴が正しいランニングフォームの習得を阻害していると考えています。

厚底オンリーの方も、たまには薄底のシューズを履いてみるとよいでしょう。痛くて走れないということになれば、フォームに問題があるといえます。

 

踵は外側が減るのが普通です。理由は脚を振り出す際に股関節が外旋するので、足は自ずと外側に向いて着地しますので、当然のことながら外側が削れることになります。

 

ただ、内側が主に減る方もいるようですが、非常に問題があると思います。いわゆるオーバープロネーションという現象で、膝がねじれ故障しやすくなります。

 

 

 

法政大学陸上部監督の苅部俊二さんの記事になりますが、写真(写真1)付きで解説されています。私は専門家ではありまませんのではっきりしたことはいえませんが、足の機能が正常に機能しているとはいえないと思います。

 

着地の際に足の内側(主に母指球)に体重が乗り、膝が内側に入り非常に不安定な状態です。地面をしっかりとらえ、体重を支えることがることができないため、足から上の身体は不安定で常にバランスをとる必要があり、安定した走りはできないと思います。

 

 

 

このタイプの走りの人は、同時に母指球部が顕著に減ることになりますが、一般的には母指球付近が減っている人は多いと思います。

 

理想とされる踵の外側から接地し小指側に移行し、地面をなめるように母指球に抜けるというパターンです。私自身は非常に疑問を持っています。この動きの場合には、最終的にはつま先に抜け、キック動作が入りやすくなります。ということは、同時につま先も減ることになります。

 

地面を蹴るということになると、つま先で蹴ると考えている方が多いと思いますが、この考えは非常に危険です。つま先で蹴るということは、ふくらはぎを始め脚に大きな負担をかけることになります。

 

1分40秒過ぎ 

 

元マラソンの世界最高記録保持者のパトリック・マカウ選手の動画になります。見ていただけるとわかりますが、つま先が地面に引っ掛かることなく離れており、蹴っているようには見えません。地面をつま先で蹴らなくても、効率よく前に進むことができるといえます。そのためには股関節をうまく使う必要がありますが、この場での説明は省略したいと思います。

 

私自身が考える理想の減り方は、踵を含め外側部が減っていることです。もちろんつま先は、それほど減っていないことが条件です。

 

 

 

苅部俊二さんの記事の中に掲載されている内容になりますが、左側が正常とされています。母指付近がかなり減っていますが、疑問に思っています。右側の外側が全体的になだらかに減っているのが理想ではないかと思っています。

 

結論ですが、重要なのはフォームであって、シューズの減り方はその結果でしかありません。まずは、正しいフォームを習得することが必要ですが、これもなかなか難しい話です。正解はなく、フォーム改善のアプローチ方法も一様ではないと思います。

 

ただ言えることは、地面と直接触れている足裏の動きが重要ではないかということです。理想的な足裏の動きにより、ランニングフォームも矯正され、結果としてシューズの減り方も理想に近くなるのではないかと思います。

 

パトリック・マカウ選手の裸足で走っている動きを観察してみたらいかがでしょうか!!

 

 

追記

 

 

 

2023年の3月11日にシューズの減り方について訂正の内容を投稿しています。この時点では、シューズの外側が減ることについては否定的な考えに変わっています。