世界は激動状況、韓国ではパククネ打倒ゼネスト、フランスの「夜、立ち上がれ」運動、そして、当選と共にはじまったアメリカのトランプ大統領打倒デモ。
フランスでは労働法制の改悪に、まず高校生たちが立ち上がりデモを始め、韓国ではソウル大学の総長室選挙、梨花女子大学のデモなど、世界で21世紀の新たな学生運動の波が押し寄せてきています。
日本ではどうか?昨年、京都大学で反戦ストライキが闘われ、本年10月21日の国際反戦デーも渋谷で学生主体のデモが行われています。SEALDs? 彼らは、自分の場所、つまり大学ではなんら運動を行わないようです。これほど、管理教育が強まる大学キャンパスは放置したまま・・・というのはなんだかなあ、と思います。
ともかく、学生たちが立ち上がり始めているのは事実であり、日本でも同じ。それゆえに、それが大きなパワーとして広がることを恐れている国家権力は、その学生たちの動きを潰すこと、つまり、弾圧することに必死です。
私は、昨年の反戦ストライキを行った学生たちが逮捕されたので、3月には京都地裁まで勾留理由開示公判の弁護人として赴きましたが、京都地裁は機動隊まで裁判所内に待機させる怯えよう・・・。
・・・それにしても、学内で授業ボイコットの反戦ストライキをしただけで逮捕(もちろん不起訴で釈放ですが)するなんて酷いと思うけど、みんなはそう思わないのかなあ。
「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」って憲法21条では定められている。これは私たちにとって一番大事な権利であり、自由である、という憲法学者も多い。
しかし、つい2ヶ月前、日本の学生たちが集会を行おうと集まっていたら、数十人の警視庁の警察官が、集会参加者に襲いかかってきました。これは、有形力を行使する暴力そのもので集会を破壊するもので、あまりにもあからさまな集会の自由の侵害ではないか? いくらなんでも憲法違反でしょう?
国家権力=警視庁公安部の狙いは、集会参加者を暴力により無理やり把握しようとすることを見せつけることにより新たに集会に参加しようとする学生たちを萎縮させようということに狙いがあります。これまでも、同じように公安刑事が集会会場の入り口に数十名、怪しい格好でたむろし威圧をかけることは度々ありました。
しかしながら、時代に追い詰められた警察は遂に手を出して、参加者に暴行を加え、衣服を破き、始めたのです。まるで治安維持法下の戦前のよう。
こんなことを許しておいて、表現の自由も何もないですよね?ということで、学生たちは公安刑事らを特別公務員暴行陵虐罪で告訴し、さらに国家賠償請求訴訟等を起こすことにしました、つまり反撃です。
私は代理人として就任します。こんなあからさまな集会、結社への弾圧を放置しておくわけにはいかないと思います。
皆さん、とりわけ多くの弁護士に弁護団への加入を呼びかけます。こんなことは許せない、と思う方には、ぜひ名前を連ねてほしいと思います。敏感に人権・自由のあからさまな侵害に反応してほしい、と思います。
これが、21世紀の日本の憲法状況、人権状況の実態です。これを見過ごすことはできないのでは? このような行為が私たちの溜まりに溜まっている抑圧に対する「怒り」に却って火を注ぐことを期待しています。