東京マラソン2016 考える、走る。 | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 昨日、東京マラソンに参加しました。5時間以上かかり、完走というか、だいぶ歩いてしまった上で、フィニッシュはしました。フルマラソン、4回目ですが、42.195㎞はなかなかきついです。それでも、東京マラソンは、自分の足で巡る東京観光というか、東京の全貌を見渡す、その意味で面白いコースです。苦しかったけど、楽しかった。

 かなりの倍率で参加資格をゲットしたわけで、もっと事前に走り込みたかったのですが、そこはそれぞれ事情があり、十分とはいえないものの、ともかくも完走、生還(!)できてよかったです。

 すべてが新鮮な体験でいろいろ考えながら参加しました。 

 東京オリンピックの予行演習ともいえる東京マラソンは、そのスタート時から、かなりの厳戒態勢下で行われます。まず、スタート場所に立つためにゲートをくぐらなければならず、多数も警官が立ち会うゲートを荷物のチェックも受けながら、くぐり抜けます。

 ホームレスの排除が行われたり、反原発のデモの出発点ともなっていた新宿中央公園周辺、ランナー、約36000人に埋め尽くされます。

 そんななか、スタート前のセレモニーで「君が代」が歌われるのは、わかっていたのですが、司会者が、起立と脱帽を促します。まったく、外国人参加者も多い、TOKYOシティーのイベントに君が代斉唱なんてうんざり、ということで、一人しゃがみました。促されて起立なんてカッコ悪い。

 気を取り直して、スタート。靖国通りの車道のど真ん中を気持ち良く走りながら、車道を通るのって、デモかマラソンなんだな、と改めて思いました。気持ちいいです。

 飯田橋あたりを通る時には、法政大学のボアソナードタワーが見え、法政大学がビラまきとか規制するとき半径200メートル以内と仮処分するのは、この川のこっち側も含まれるよな、とか、御成門あたりでは中央労働委員会の前を通り、労働事件のことを思い出したり、品川の折り返し地点あたりでは、昔は、この辺に顧問会社が所在していたな、とか感慨深かったです。

 さらに、銀座の交差点を通り、日本橋を抜けて、水天宮(上の子生まれるときいったな)、そして、浅草に向かうときには、向島の亡くなったバンド仲間の先輩の店に通っていた頃を思い出したり・・・。

 ともかく、東京タワーも浅草寺も、スカリツリーも銀座も、自分の足で回るので、都市の構造がなんというか肉体的につかめます。普通は、どうしたって自動車か電車で回る場所と場所が自分の足で繋がる、というのはなかなかない体験だと思います。

 36000人ものパワー、すごいですね。2割くらいがサブフォー=4時間内で走り切るという。すごいなあ、と思います。走る人の思いは、日本人、外国人含めていろいろだと思いますが、みんなスポーツが好きなのだろうし、それは健康ということを含めて、平和で安全な世界を求めているのだろうと思います。

 どうせなら、反戦、反原発、にそのパワーを思いっきり向ければ、いいのににね、と単純に思います。沿道の人たちの応援、自分の知り合いを応援する人もいれば、見知らぬ人を含めランナー一般を応援している人も多いです(個人的には「10回連続で落ちました」とプラカードを掲げた人の応援がウケました)。そういう人たちの気持ち、見知らぬ誰かでも、応援したいという気持ち、これはいいですよね。

 いろいろな国のいろいろな人が参加していました。国際連帯、国とか関係なく、お互い応援しあいたいですね。楽しい1日でした。