「大学人の使命と責任を問い直す」を問い直す。 | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 10月25日、法政大学で「岐路に立つ日本の立憲主義・民主主義・平和主義-大学人の使命と責任を問い直す」というシンポジウムが開催されたそうです。主催は「安全保障関連法に反対する学者の会」とSEALDs。

 立教大学が会場の使用を「純粋な学術内容でない」として使用の申請を不許可にしたため、急遽、法政大学での開催となったそうです。・・・そうかあ、法政大学かあ、ふ~ん、と感慨深く思った人も多いだろうなあ・・・。

 小林節慶応大名誉教授は「今、こういうことが方々でおきている。我々の言論空間がどんどん狭まっている」と発言したとのこと(朝日10/26)。

 小林先生が知ってか知らずか・・・・会場となった法政大学では、大学のキャンパスに入ろうとした他大学の学生らが、2006年から3年間で、110名以上逮捕されています。大学のキャンパスに入ることが「建造物侵入罪」とのことで。

 え?大学に入ったら逮捕?どうして?って思うと思います。大学って開かれた場所ってイメージがありますよね?

 しかし、実際には、ある「思想」に対してはカルトとレッテルを貼り、民間の警備会社に外注し、「暴力」を用いて、それらの人々を「排除」していました。「思想」を差別しての「排除」を「暴力」で行うのが21世紀の大学の現実。ちなみに写真は、法政大学での光景・・・。

 もし、「差別」や「排除」や、そして「暴力」に反対し、あらゆる「思想」を大事だと考えるなら・・・今の「大学人の使命と責任を問い直す」べきという点は、まったく同意します。ちょっと、現体制に偏り過ぎじゃないのかな?大学キャンパスに、政治ビラも立て看も禁止し、集会も許さないような空間としてしまうのは、まさに大学の死だと思います。

 大学というのは、時の体制に抗しても、学問や思想の自由を守る場所、だったと思います。公安警察(とテレビカメラクルー)を呼び込んで、大学に入構したので逮捕させるなんて・・・。

 ホント、大学人の皆さんには、その使命と責任を問い直してほしいと期待しています。大学の中くらい世間より、思想や言論が自由であってもいいのに。大学の自治ってそのためにあるのではないのかな、と思います。