ワシントン州でも嗜好品としての使用が合法化された大麻=マリファナ。日本では「大麻所持や賭博が違法(犯罪)とされる理由を説明してください」という問いに答えられる大人はどれくらいいるのでしょうか?
「体に悪いから?」・・・犯罪とは自分以外の何かを侵害することでしょ(建前としては)?自殺は犯罪じゃないですよ。そもそも、お酒やタバコだって同じじゃないの?どれくらい体に悪いの?覚せい剤と区別できてる?
「賭博は、射倖心をあおるから、健全な社会風俗を侵害するから?」・・・じゃあ、競馬や競輪は? さらにカジノも作るんじゃないの?こういうのはいいのに、ちんまり「握る」のは犯罪なの?
大麻だとか、賭博について考えることは、法律というものの本質を考える意味でとてもいい入り口になると思います。
あることが何故、違法とされたり、合法とされるのか? 違法は悪で合法は善か? 誰の都合で決められるのか? 私たちの意思は、本当に反映するのか?
あまりよく考えずに合法性を倫理性の基準にしている人も多いのではないでしょうか。車が通らない真夜中の横断歩道の信号機の表示を守るような。
もちろん、合法・違法と、倫理的な善悪は異なる基準です。法律というのは、私の理解では、支配者による、支配者のための、支配の都合のルール。それとは別に、善・悪の区別というのがあるはずです。
この辺りのことをよく考えないで、合法・違法に縛られるのは考えものです。何故、それは禁止され(取り上げられ)、これは許されているのか、を自分の頭で考えたり、人と話をするのは大事です。「賭博は国が儲かれば合法なんじゃないのか?」とか「大麻は解禁するとタバコが売れなくなるからか?」とか様々な意見を交換するのは、国の行為を監視する意味でも大事だと思います。
何しろ、今、日本では、大麻所持や私的賭博は犯罪だけど、大規模な殺戮を国家的に行うこと=軍事・戦争については合法化・合憲化に向けて進もうとしているのだから。
子ども達に、何故、カジノや戦争は合法で、大麻や賭博はダメなのか説明できるようにしましょう。それくらいは、「民主主義」下の大人の基本だと思います。ヒントは「誰が得をするか」です。