人が亡くなる、ましてや殺されるのは痛ましい。そう感じる人が多いことを感じます。多くの人が「最悪のこと」と思っているのは、そこにあると思います。
それは悲しみだし、他人の傷みに対する想いです。それを共有する心。
中東への爆撃や武器の供与や壊滅作戦への資金供与をしようとしているすべての国の政府に反対しましょう。半年で1700回も繰り返されるアメリカ軍を中心とする「有志連合」による無差別殺人行為、ドイツのクルド人に対する武器の供与、そして、日本政府が行おうとしている戦争のための資金供与、これらは同質の行為です。
安倍首相は後藤さんの殺害を受け「テロリストたちを決して許さない。その罪を償わせるために国際社会と連携していく」と表明。関係閣僚会議で「日本がテロに屈することは決してない」とした上で「中東への食糧、医療など人道支援をさらに拡充していく」と述べたとのこと。
これは戦争宣言です。何をするつもりかと言えば、中東に対する戦争でしょう「テロリストとの闘い」という。それがどのような形であれ、そこに噛んでいくという侵略加担の表明です。「人道支援」なんて中身のない言葉です。
私は、安倍首相の意図は、皆の傷みの共有を「悪用」して、「イスラム国」という組織に対する排外主義を煽り、新たな殺害行為=戦争への加担を許す情勢を生み出そうとしているのだと思います。
当たり前だが、後藤さんの命は、これからの「テロとの闘い」で救えません。新たな現地の人々の死が増加するだけでしょう。
何故、日本人が人質になったか。それは、日本政府がわざわざ現地にまで行って中東での戦争に加担することを表明したからです。それは石油利権の争奪戦に加わる為です。
空爆される地域にも人々の生活があり、私たちは憎しみあう理由はありません。ましてや殺し合う理由はありません。
戦争する自国の政府を徹底的に弾劾し、戦争政策を止めさせ、後藤さんの死を悼みましょう。
