裏切り!?  日弁連は何故、盗聴拡大容認なのか? | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 今週始まった通常国会で上程予定の「新時代の刑事司法制度」は、前にも取り上げた通り、盗聴範囲を拡大し、権力の暴走のチェックのための立会いをはずす、という「盗聴拡大」の治安立法です。
 加えて、「司法取引」、つまり、密告したら刑を軽くしてやるよ、という「密告奨励」の制度や、被告人・弁護人側に「匿名」の証人=要するにでっち上げの証人を認める「匿名証人」制度などなど、これでもか!という位、やりたい放題の「監視国家化」のための法案です。

 信じがたいことに(いや、ここ数年の日弁連としては当たり前だけど)、昨年、日弁連は、この盗聴拡大等の「基本構想」に賛成に廻ってしまいました。理由としては「取調べの可視化拡大の第一歩」と引き換え、のつもり、ということのようですが、権力側にそんな「人権」に配慮する姿勢なんて全くなく、エサにもなっていないのに、日弁連の独りよがりの「妄想」のようなものだと思います。

 権力がやりたいのは、「ほら、テロが起こりそうでしょ、日本でも。だから、監視体制を強めて、皆さんを守ります。」というポーズで、戦争に反対する声や、原発に反対し、さらに、消費増税反対など、ともかく政府の方針に逆らう私たちの声を根絶やしにすることです。戦時体制とはそういうものです。

 日本人の人質・・・そもそも「日本人だから」心配っていう必要はないはずで、世界中の人々の命を心配するべきだと思います。戦争=武器で殺される人々。命が大切なら、何故、昨年4月に武器輸出原則解禁の時に反対しなかったのか、と思います。まさか日本人の命だけ大切なわけではないでしょ?!

 むしろ、この武器輸出への踏み切り、7.1閣議決定など軍事国家体制の姿勢が、テロの脅威を招き寄せ、さらには、それ=つまり「反テロ」を口実に軍隊を海外に派兵したり、国内的な戦争反対の言論を弾圧する可能性がある・・・にも、かかわらず、弁護士会は早々と屈したわけです。「自衛戦争」名目にも反対してません。

 そんな「裏切り」=安倍内閣翼賛の日弁連執行部は打倒して、本当に、民衆側の命を大事にする弁護士会を作りましょう。私たち「憲法と人権の日弁連をめざす会」の仲間は、そのために、今も地道に闘っています。