刑事法廷というステージ | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 時に人生を決するような大舞台、それが刑事事件の法廷でしょう。人の罪が裁かれる場です。緊張するのは当たり前、真剣勝負の場です。集中力と判断力や瞬発力、すべてが試されます。

 私は、これまで国会の公聴会(憲法改正国民投票法に関して)で発言し国会議員から質問を受ける場面、税務調査の立会いでの国税局員との対峙の場面、入国管理局での口頭審査の立会い、弁護士会での選挙の公聴会での受け答え等経験しましたが、裁判所での尋問ほど緊張感のある場面はなかったと思います。

 真剣勝負の白刃の切り合いの感覚に最も近いのは、やはり刑事裁判での尋問の場面です。なんらかの隙があれば、瞬く間に切り込まれ、もしくは、切り込まなくてはならない感覚。こういう経験による訓練は、自分をタフに鍛えてくれると感じています。もちろん一朝一夕には身に付きません。まだまだです。但し、切り込まれてもとどめを刺されない、その隙を利用する、など、要はただでは負けないワザを少しずつ身につけているとは思います。

 弁護士というのは、いわば雇われ用心棒。雇い主のために身体を張って闘う士(サムライ)ですからねえ。

 闘争心が必要、でしょうか。そうだとすると私には、元来の闘争心などはないかもしれません。闘いを好む性格ではないと自負しています(ホントかな)。

 ただ、時に真剣な場、緊張のステージには飛び込みます。ギリギリまで嫌で嫌で、あれも準備しないと、これも準備してないとか思いながら身体と気持ちを持っていく・・・そして力を出し切る、そんな場面に直面することは必要だし、そうしなければならない場面は必ず来ます。

 いつもいつもそういう場面から逃げ回るのではなく、時に自ら向かわざるを得ないし、そうであるからには、前向きに取り組みたいと思っています。
 もちろん、何よりも大事なのは、直面する「勝負」が自分にとって確信が持てること、というのが何よりも大事ですよね。闘う為の闘いなど意味はありません。

 怖くないという無神経ではなく、怖いけどそれを突破する精神的なタフネス、みたいなものを獲得したいと思っています。