権力が最もきらうもの=オープン | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 この間、刑事事件で、弁護人である私の方から要求して「期日間整理手続」という手続きを行ってきました。
 この制度は、裁判員制度導入と同時期に取り入れられた「公判前整理手続」と同じ非公開で争点を絞り込む手続きです。

 というか、実態は、「密室で権力に都合良く、証拠を整理してしまう手続」ということが出来ると思います。

 確かに、この手続に乗せると、証拠の開示を求めやすくなり、警察・検察の集めてこちらに開示していない証拠を出させやすくはなります。
 だけど、だったら、それは、そもそも公開の法廷=公判自体でやればいいのです。「効率化」というのは建前ですけど、今回、ほぼ半年間、この手続きをやり続けました。まったく、効率的ではありません。
 
「密室化」の引き換えとしての「証拠開示」により何がもたらされるかといえば、検察側の不都合な証拠が密室で撤回され、足りない証拠が密室で補充される、という実態です。公開の法廷でオープンにされていなければ、検察側に恥も外聞もないのです。

    権力は、私たちの目にさらされるのが本当に嫌なのです。

 取調べの全面可視化というのは、本来、大衆側の要求ではありません。もし、取調べを監視する、ということあれば、逮捕の瞬間から、被疑者・被告人に彼ら自身がコントロールできる録画・録音装置を持たせることを認めれば足りるはずです。

 しかし、これを警察は法的根拠もなく、このような録画・録音を認めません。オープンすることが大事です。私たちのプライバシーのような権力のプライバシーなんてないのです。「特定秘密保護法」しかり、権力は情報を「自分たち」側だけで抱え込み、時には、焼却してしまう(敗戦時)のが現実。

 私たちは、権力を監視しなければなりません。 監視されるのではなく。