愛なくして結婚することは罪かと問われて、ドキッとする方もいるかもしれません(!)が、結論的には、それは犯罪となり公正証書原本不実記載・同行使罪として懲役1年半・執行猶予3年くらいの刑に処せられることもある、ということではあります。
そりゃ、そんなつもりもなく偽って結婚して、その結婚した地位を利用して、たとえば入国管理局を欺いて、結婚ビザを取得するなんてとんでもない!ってことなのでしょう。
では、ただ、結婚したいから結婚した、というだけの結婚と処罰されるべき「偽装結婚」の境目はどこにあるのでしょう?
実務的には、「結婚」が何かの目的に利用されるか、という点が大きいでしょう。つまり結婚したということによる身分の変化「だけ」を目的とした場合です。ビザの他には、名前を変えてお金を借りるとか、も考えられます。
しかし・・・・・、では、ホンモノの結婚は何かを目的としてなされていてはいけないのか、必ず同居等「実態」がないといけないのか?
海外へ単身赴任を前提にとりあえず「籍」だけ入れるとか? 獄中者と結婚するとか? 財産目当ての本心を偽って結婚するとか?
このような場合も「偽装結婚」に当るのでしょうか。それとも「愛」の有無で判断されるのでしょうか?では、その「愛の有無」はどう認定するのか?
「偽装結婚」だろうと形式を整えた以上、どちらかが亡くなれば相続は発生します。それを争うために「偽装」であると指摘する場合もあるでしょう。
途中で「偽装結婚」になってしまった場合などもあるでしょう、たとえば「愛」がなくなっちゃうとか。その場合は、直ちには、結婚を解消することは出来ない訳ですが。
そう思うと、結婚と「偽装結婚」の境目って限りなくグラデーション・・・というよりも境目なんてないのかな~、と思います。
あなたの結婚はホンモノですか?
