今、私たちを取り巻く世界が大きく変化していることは、多くの人は感じているのではないかと思います。戦争が目の前に迫り(というか既に起きていて)、放射能はそこにあり、仕事に見合った実質収入はドンドン目減りしていきます。
一言で言えば、生きにくい、むしろ、生きる事が極めてサバイバルである時代に既に居るのだと思います。
しかし、そんなことはない、従前のまま、問題なく生活は続くんだ、と思いたいし、テレビを見ているとニュース番組では、ウクライナでの戦争や中国のPM2.5も「他人事」のごとく淡々と流し、CMやお笑い番組はノーテンキに「世界は問題ありません♪」というプロパガンダを徹底されており、「まあ、なんとかなるでしょ」と思ってしまいます。
経産省の予測では2010年代半ばには貿易収支は赤字化が常態化すること、それとも関連しますが、日本の労働人口は低下傾向を続けていること、国の借金は昨年6月の時点で1000兆円を越えたこと、世界的に見ても、東京の地震のリスクは格段に高いこと、等々の「現実」を考えると、どうなんだろうとは思います。
問題は、そんな客観的リスク=大きな時代の変化が、私たちの具体的な生活に及ぼす影響のリアリティをどう持つか、ということだと思います。
正直、毎日の生活が大変で、目の前の「仕事」や「雑用」をこなしているだけだと、そのリアリティを持つことは出来ません。「戦争?ああ、それどころじゃないんで!」というのが、そこにあるリアリズムではないでしょうか。
子どもたちにとっての「未来」に不穏な不安を与えたくありません。なので、何事もないように過ごそうと、心配なこと、懸念はないように過ごそうと頑張ってしまいます。自分にも未来に対する不安はないのだと、ごまそうと。
しかし・・・この時代の、私たち99%側の庶民にとっての悪い方向での変化は、必ず私たちの具体的な生活に、いつか、くっきりと影響を及ぼす日が来る気がします。何もしないで指をくわえて見ている場合は、です。
大きなニュースと日々の生活を繋ぐリアリズムが必要です。私たち庶民をそんなリアリティを持ち得ない程忙しくさせる、というのも、どこかに「動員」するための戦略なのかもしれません。いや、そうなんだろうなあ。他人事の自分事に引き寄せるリアルな想像力を日々の暮らしの中でなんとか立ち上げましょう、生き抜く為に。
