何故、今、「国防軍」か 自民党改憲案のポイント | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 来月、広島で日弁連の人権大会が開催されますがメインテーマは、改憲案とりわけ、自民党の改憲案の戦争体制国家化を取り上げます。
 自民党だけでなく、民主党も集団的自衛権を可能とする改憲案の素案を枝野憲法総合調査会長がまとめるなど、結局、戦争国家化へ向かおうということになりつつあります。
 国や資本は、そうしたいのでしょうが、戦場に動員され、無駄な殺し合いをさせられる民衆側としては、たまったもんではないので、しっかり、この自民党や民主党の策動の本質を暴露していきたいと思います。

 言葉には注意していきたいと思います。わざと本質をわかりにくくしている言葉がたくさんあります。「安全保障」とか「集団的自衛権」とか。
 自民党の改憲案では、第2章のタイトルを「戦争の放棄」から「安全保障」に変えてますが、これは「戦争の放棄」を放棄するという意味です。「安全保障」とは国家の安全のためには戦争も辞さない、という意味であることは明らかです。そして、「国防軍」「軍事法廷」などを規定しようということです。
 次に着目すべきは、新設される「第9章」緊急事態、です。これは、結局、どなたかが指摘していたように憲法の自爆であり、国会で緊急事態だ!と定めてしまえば、その際は「緊急事態宣言」を行い、何人も国や公の機関の指示に従わなければならない、という規定です。麻生副総理の「ナチス憲法」というか「授権法」というのはこの辺の発想でしょう。
 
 その他も、いろいろ着目点はあるのですが、総じて「国民」から「国家」を主役に転換する発想の改正案です。私は、「国家」というのは1%の大資本の為の機関=暴力独占装置だと思います。しかし、改めて「国家」という概念に包摂されることの意味を考えるべきときだと思います。
 オリンピックも「国家行事」です。おめでたいムードをメディアも利用して盛り上げようとしており、水を差すのは「非国民」かもしれませんが、「非国民」も居てこそ、国民国家なのだと思います。改憲はそれを許さないということでしょう。
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