目的は、「関東大震災と朝鮮人虐殺90周年」の学術会議の出席です。日本からは、山田昭次先生(立教大学名誉教授)、姜徳相先生(滋賀県立大学名誉教授)、田中正敬先生(専修大学教授)と私がパネラーです。しかも、オオトリが私。
そもそも、「なぜ、学術会議に弁護士のお前が?」という疑問は、当然です。私も、恐れ多い部分もあるのですが、かつて日弁連の人権擁護委員会のチームで、関東大震災時の朝鮮人及び中国人の虐殺問題につき調査をし、国家責任を認める旨の勧告を出したとき(2003年)のメンバーだからでしょう。
90年前も、日本と朝鮮の労働者は、仲間になれる可能性があったにも関わらず、排外主義という権力の思想により、侵略(併合)、そして虐殺という恐ろしい歴史を刻んでしまいました。
日弁連としての調査で明らかにしたのは、虚偽の流布に国家も関与していたという事実です。日本人と朝鮮人の分断に国家が絡んでいたということです。
私たちは、憎しみあう必要は全くありません。歴史を学びつつ、未来をつなぐ議論をして、誰と誰が仲間で、誰たちが戦争を望み、私たちをして互いに戦わせようとしているのか、何度も、何度も、確認していきたいと思います。
