『進撃の巨人』と時代の気分 | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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『進撃の巨人』という漫画・アニメが流行ってますね。結構前に、読んだ時は、おおエグいなあ、と思いました。何しろ、巨人が人を食う世界の話で。
 作者も若く、中学生とかにも大人気のようです。先日、子ども中学校の運動会の応援合戦でも『進撃・・』のパロディが展開されていました(だったということを息子に聞きました)。
 
 いつも面白いと思うのは、大衆文化というのは、あっさりと世間の「常識」なんて乗り越えてしまうところ。「暴力はいけない」等の押し付けられた建前なんて、『進撃の巨人』は易々乗り越え、ガンガン闘ってます。時代の気分なんでしょうね、世界中で人々は闘ってますからね、資本・権力という巨人と。

 いや、別に私は暴力主義者ではありませんよ。むしろ、思考と言論を重視していると思っています。しかし、素直な身体感覚というか、歴史的・大衆的に刻まれている、抑え込まれることのない力の発露が肯定されるのは当然だと思います。
 大衆に受け入れられる作品というのは、割と、反体制的だったり、非常識だったりします。
 しかし、ある時代の「常識」=その時代の支配的思想は支配者の思想である(『ドイツ・イデオロギー』)というのはその通りだと思います。
 押し付けられた常識など、ぶち破る気分が『進撃の巨人』なら、それはそれでアリだな、と思う今日この頃です。
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