カンボジアと「国際貢献」 | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 かつて、これも90年代の初めの弁護士なりたての頃、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)が駐留しているカンボジアに行き、その後も何度か、カンボジアの法曹教育の支援の活動のためカンボジアに訪れました。その前後には、タイやベトナムにも寄り、アジアに親近感を感じました。
 いまやプノンペンにも高層ビルが立っているとか。しばらく行ってません。
 初めて訪れた当時は、ポルポト派により粛正され、裁判官は4名しか残っていないと言われていて、法的インフラは、ほぼ皆無、という状態だったと思います。法曹養成ということで、法廷劇のビデオを作りました。専修大学の法廷教室をお借りして、竹下景子さんに被告役をやって頂き、私も、証人役で出ました。それを、クメール後にアフレコし、プノンペンの大学で上映し、その後、ディスカッション、みたいなことをやったと思います。

 「国際貢献」ということが語られだした時代でした。もっとも、あらゆる「支援」が、経済的な侵略のスマートな方法となることもあるし(いや、むしろ、その方が多いでしょう)、現地の人たちの暮らしに役立つ、ということはなかなか難しいことですが、ともかく、UNTACカーが走り回る半戦地のカンボジアに訪れ、そこで生活している人々と交流するのは貴重な体験でした。その後、いろいろなことにこの経験は役立ったと思います。あのとき、会った人たちが元気だといいなあ。
 携帯もインターネットもない時代、プノンペンのホテル一箇所のみでFAXが使えるので世界中の報道関係者がそこに集まる、という今では信じられない状況でした。
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