このBlogで初めて記事にするBMW社の車両です。X1というSUV車になります。
このBlogは、前身のYahoo!Blog時代から数えて13年目に突入するのですが、これまで実は、何度もBMWは借りてきたんです。
ただ、記事にできなかった・・・・すごくひどいことを書いてしまいそうで。
とにかく私の中では、印象が悪くて・・・
時間が経過しても車格を色々変えても共通しているBMWの印象は・・・
1)とにかく何もかもが重たい。ドア開閉に始まり、スイッチ一つを操作するのも力が必要。体が大きなドイツ人向けに作られている車両という印象。たまに日本で女性がBMWを運転しているのを見て、「力、あり余ってるんだね。Audiの方が、よっぽど楽だぞ。」って思ってた。
2)変な線が入っているデザイン。バウハウス発祥の地であるドイツで、よくこの形で売ってるな。と思ってました。頂点は、初代X6の市場投入をした頃まで。
さすがに近年、チーフデザイナーが交代させられた・・・と思ったら、やり始めたのは、”グリルをデカくすること”・・・Miniでも思いましたが、BMWのデザインは、”終わってる”といつも思っています。
3)長期信頼性に難あり。
これは、現行生産のドイツ車全般に言えますが、納車後に色々とトラブルにあって、金を引き出されたり、点検の為に車が使えなくなる事例が多いです。
私の周りで母親などがBMWを選択された方は、最初の車検の頃には、トヨタ車(レクサス)に戻っています。
今回のこのX1もねえ・・・「SUV?じゃなくって、ミニバンを持ってきて、最低地上高をかさ上げしただけだろ?」と思ってました。
乗り混む前にまず、下周りをチェック。
フロントにドライブシャフトがあるね。ほら、”なんちゃってSUV"なんだろ?
と思ったら・・・
ちゃんとAWD車両だ。
リヤサスのアームが・・・他で見たことがない取り回し。リヤデフハウジングも剛体接続で剛性確保に使っているってことか?
AWDのディーゼル車両だとバッチが示していました。
外車に乗っていつも感心するのですが、この車両もバカでかいキャリパーが装着されています。
この写真、撮り方によるのか・・・キャリパーがブレーきディスク真ん中でなく、下側にオフセットしているような・・・気のせいかな?
取り回しがしやすい車両なのですが、後席は十分な広さがあります。
チャイルドシート用アンカー装備。(ISO FIXなのかは、このマークからはわからない。)
ゴルフバックは・・・どうだろう?真横にフルサイズを1つは・・・置けないと思う。
ドイツ車全般に言えますが、サイドシルがものすごく太くて、正直、足を外に出すのにめんどくささ感があります。
で、最低地上高が高い位置にあるので、足を下ろして・・・降ろして・・・着く・・・よね?って感じで乗り降りをすることになります。
BMWに限らず、この手の車両を買おうと思っている人は、必ず運転席の乗り降りをされることを強くお勧めします。店頭にある車両で構わないので。
ドアのヒンジがすごく無骨。
Bピラーもものすごくごっついのが、そびえ立っています。
「何もかもが、相変わらず頑丈な感じでデザインされているんだよなあ・・・」と思いながら、ドアを閉めたところ・・・
ものすごく驚いた!
すごくいい音!ドアを閉める音がすごく上品な感じ。
すごいなあ・・・メルセデス・ベンツは、ドアを閉めた瞬間に「走り出さなくても、メルセデス・ベンツの世界がある。」と思わされるけど、BMWも「すごく頑丈な檻の中に入った感じ」があるんだなあ・・・あちらほど「外の音を遮断する」事には、こだわっていないみたいだけど。
ボタンの文化です。ボタンの国からやってきた車。
案の定、色々とインターフェースで迷う事になる車です。
あの悪夢のダイヤルが・・・ナビゲーションセットが苦労する事になるんだろうなあ・・・
と思ったら、この「マイク」のアイコンを押して、話かけたら、一発でどこでも目的地を設定してくれました。うん。いらないよ。あのダイヤル。すごく優秀。この音声認識機能。
んじゃ、ETCカードを入れて出発・・・ETCカード・・・どこ・・・どこにユニットがあるの?
う、うん・・・まあ、日本独自の規格であるETCユニットにここまで金をかけてくれるとはね。まさか、ルームミラーの裏だったとは・・・日本の夏での長期信頼性をどう担保しているんだろう・・・この場所に電子機器とは・・・
まあ・・・ジャガー・・・だったかな?サンバイザーの裏にユニットを仕込んでくれる海外メーカーもあるからね。「探し物はどこですか?」(井上陽水バージョンの方ね。)の気分になれます。
BMW独自の装備だと思うのが、このシート前後調整用のバー。
すごく掴みやすいです。無骨なデザインだけど。何かこだわりがあるんだと思います。
この小物入れがね。
これもすごくゴッツイデザインなんです。
ものすごい部品点数。まあ、以前のように”何もかもが、いちいち力が必要。”とはならず開閉できるようにはなっています。
このステアリングユニット周辺のデザインがね。この辺りが、ジャガーがいまいち日本で高級車として、認知されないところかな。と。
BMWは、ちゃんと可動部を全部カバーで覆うのですが、同価格帯のジャガーだと、ムキ出しになっているパーツです。
いざ、大きなペダルを操作して、運転開始・・・
走り始めた瞬間・・・タイヤが転がり始めた瞬間・・・ものすごく感動しました。
ものすごくなめらか。
電動車両の走り始めが、滑らかなのは当り前なのですが・・・・
このBMWは、ディーゼル車なのにも関わらず、こう・・・なんというか、力を発生するエンジンから、ドライブシャフトの先までが、まったく抵抗感がなく、クルっと始めの一回転目を始めるような感覚があるんです。
こんな感覚の車両・・・フル電動車両でも体験したことがない。
って、すごく感動したのですが・・・このBMW X1は、複数回借りています。すごく嬉しくて。
で、わかってきたのは、どうも「ECO」モードにしているから、このスムーズさを体験できるみたいです。
真ん丸の操作しやすいステアリングホイール。
あまりここまで真ん丸の車両は・・・思い浮かばない。トヨタ86ぐらいか?
どうもですね。このECO PROモードだと、すごく走り出しがスムーズなようです。
ただ、何かの拍子にECO PROモードが解除される事に気がついて・・・
どうも、駐車してしまうと、リセットがかかるみたいです。乗り込んだら、いちいちECO PROモードにボタン操作をしないといけない。
ECO PROモードだと、アイドリングストップも頻繁にかかってくれるのですが、信号待ちの時にシフトレバーをNに操作してしまうと、アイドリングストップが解除になるタイプです。
このメータが非常に不思議な象形をしていて・・・
正直、機械式の指針なのか、電子式指針なのか、見分けがつかなかった。
5400rpm付近でレッドゾーンが始まってしまうので、ディーゼル車なのですが、この車両に乗ると「そうだよ。ディーゼル車ってこんな感じの回り方だったよ。」と思い出させられます。
なので、ECO PROモードを解除してしまうと、グッとトルクがかかる加速の仕方になります。ちょっと雑な加速の仕方になるというか。
あのマツダのディーゼルは、異端のディーゼルエンジン。
そう・・・このモッサリとエンジン回転が上がっていって、少々振動があるのが普通のディーゼルエンジンだった。
CX-5に乗ることが多くなって、ついつい忘れてしまっていたよ。
まあ、このディーゼルエンジンの回り方以外は、感心させられることしきりの車でした。
私のBMW感を根底から覆した車両です。取り回しも楽だし、色々気配りされている車両です。リモコンキーを除けば。
このBMW独特のデザインのリモコンキーがね。
夜間、最初にドアを閉めようとして、どのボタンを押せばいいのか、全くわからなかった。
BMWアイコンが、「ドアを閉める。」だったのね。
駐車場でバックで車庫入れ。
ものすごいです。駅小ディスプレイが真っ赤に光って、安心してバックができます。
その後、ドアを開けるとね。
眩しい!
ものすごく明るく足元を照らしてくれるんです。
いやあ、驚きました。数年BMWにワザと近寄らないようにしていたけれど、この短い期間にここまで配慮が行き渡る車になっていたとは。
操作系も軽くなって、運転後もどっと疲れることがなくなりました。いい車です。借りることができてよかった。
燃費は、14.7km/litterでした。(軽油使用)