このたくさんある梨の実から一番大きく、
形の良くなりそうな実を選んで…
おじいさんは鮮やかな手さばきで
間引きをしていきました。
「○○さん、すごいですね。」
「そりゃ、70年はやっとるからな。」
得意げなおじいさん。
しかし、得意げなおじいさんに
水を差すように息子さんが、
「それ切ったら、いけんがな!」と
言いました。
「それ、&%"@*&%…」よく聞き取れません
でしたが、「双子」という言葉は
聞き取れました。
要するに、(実を2つ残せる)みたいなこと
なのかな?
”ピタッ”
果たして、おじいさんの手が止まりました。
息子さんの指摘を聞いて、
おじいさんは…。
「ほんとじゃな。」
う~ん、おじいさんの負け(苦笑)
私みたいな素人には上手にやっているように
見えても、どの実を摘んだらよいか、
難しい選択基準があるようです。
要介護1で、足下がふらつくことから
デイサービスを始めたおじいさん。
元気にはなったけれども、やはり90歳。
多少のボケはあって、「どの実を摘むか」という、
ハイレベルの判断は難しいのか…。
しかし、くじけずにおじいさんは
間引きを止めません。
その様子を黙って見ている息子さん。
再びおじいさんは言いました。
「早うやれ!うちだけだぞ、間引きが
終わってないのは!!」
(やれやれ…)という感じで、
隣で間引きを始めた息子さん。
しかし、すかさずおじいさんの
厳しい叱咤が!!!
「てっかバサミでやらんかい!」
「てっかバサミ」とは、「摘果バサミ」のことで、
間引きをするときは、ハサミで切るものだとか。
ぐだぐだと手で摘んでいる息子さんの様子に
腹を立てたおじいさん、だったのでした。
しかし、おじいさんがきちんと判断して
仕事ができているのかどうか。
できてなければ、仕事の邪魔をしているだけなので、
これはなんとかしないといけません。
でも、できていれば十分戦力になる訳で、
よその農家より仕事が遅れていれば、
おじいさんの言うように、
デイサービスに行く時間なんか、
もったいないわけです。

