(前回は>>>こちら。)


そのときは、すぐにやってきました。


2回表。この回の先頭バッターは

私と同級生の野球小僧。この人も

「子どもには容赦ないタイプ」のようで、

右中間を深々と破る3ベースヒットを打ちました。


(さあ!次は俺の番だ!!)

現役さながらにバッターボックスに入る手前で

一礼したところ、

「セカンドとピッチャー交代」と、

相手監督が球審に告げました。



(え!!もう、か…)




マウンドに向かうのは、私の長男。

若干ヘラヘラしているのは、

緊張を隠すためでしょうか。




投球練習を始めましたが、始めの2球は

ホームベース手前でワンバウンドして、

キャッチャーの子から「緊張するなよ!!」

と声をかけられました。




「おい、せめて届かそうや」と苦笑する私。

長男もどんな顔をしていいのか分からず、

なんだかあいかわらずニヤニヤしています。



しかし、その後もコントロールが定まらず、

投球練習は終わってしまいました。







その姿をみているうちに、私の心の中に

(このまま、本気で打ちにいっても

いいんだろうか)という気持ちが

芽生えてきてしまいました。



からだも小さく非力な長男。

最上級生になってもレギュラーになれず、

(このまま補欠で終わるかもしれない)と

思ったこともありました。

一冬越して、なんとか、やっとのことで

レギュラーにならせてもらった長男。


試合に出させてもらうことで

プライドの柱をちょっとだけ太くしていった

長男。



(ここは成功体験をさせてやたほうが

いいんじゃないだろか)



ふたたび、バッターボックスを前に

一礼しながら思いました。






しかし、私の野球小僧の魂の炎は

けっして消えませんでした。

知らず知らずのうちに

自分の体が意思に反する行動を

とっていたのです。






ボックスに入り、足の位置を決めるとき

自然とピッチャー寄りにしていたのです。






野球経験者ならお分かりでしょう。

私は無意識のうちに

打球をより遠く飛ばすために

前めに構えたのでした。



(つづく。)



こちらでは、ムンムン、ムシムシと(暑いなあ)と思ってたら、

急に雲行きが悪くなってバケツをひっくり返したような雨に

降られたり、と、予断を許さない天候が続いております。

みなさま、体調のほうは崩しておられませんか?




そんな中、週末は長男が所属する中学校の

親子野球がありました。


長男たちは3年生で、今は現役を

退いた立場にいます。


この親子野球は、別名、お別れ野球。

代々、この試合を最後に、長男たちは

中学野球部のユニフォームを脱ぎます。




この親子野球の見どころのひとつに

「子供が自分の親をバッターに迎える」

というのがあるんですが、

親子が対決!というときに必ず話題になるのが

親はどれくらい力を発揮するか、

ということです。





大きく2つの考えがあるようです。





「子供相手なんだから

大人げないことをするなよ」


と、手加減してやる考えと


「子供相手だからって、

手を抜くべきじゃない


と、全力でぶつかる考えが。




私は、どちらかというと

後者の考えなんですけど、

小学校の時の親子対決では

長男は、ことごとく私に打ち込まれ、

たぶん、打率で言うと10割に近い

んじゃないかな、と思います。


過去のブログ でも、

ランニングホームランを打った

手加減のないオヤジの話を

書いておりました。




そのブログでも分かると思いますが、

長男は私に似て、とっても優しい心の

持ち主です。

ナイーブで傷つきやすいんです。


また、高校で親子野球があるかどうか分からないし、

そもそも野球を続けるかどうかも分からないし、

親として勝ち逃げしてもいいものだろうか、

という思いが頭をよぎりました。


中学最後の野球の試合で、

長男に花を持たせてやることも

親の務めなんじゃないかと。




その日を迎えるまで、そんなことを思いながら

球場に足を運びました。




集合時間より少しだけ早く球場に着きました。




その日は朝からやや曇り。

カンカン照りではないけど、

体を動かすには最適な天気に

なりました。


私も数年ぶりにグラウンドに立ちました。

スパイクの跡、ひとつ無いグラウンドが

とても美しく、思わずカメラを構えました。



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ファインダーから目を離して、

あらためて景色を見わたしてみると、

自分が現役でやっていた

あの夏のことがよみがえり、

子供を想う親の気持ちを

完全に見失ってしまいました。



(つづく。)



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何が甘いのかと言ったら、

「そこから先の解決方法が

ちっとも具体的ではない」

ということ。




私が知るかぎりでは、

「認知症は脳の病気です。

(本人のせいではありません)

だから受け止めましょう」

としか言っていない。


これでは、家族など介護者は

我慢、我慢、我慢、です。


「右のほおを叩かれたら

左のほおを差し出しなさい」みたいな

100%の愛情を、今までさんざん困らせて、

これからもいつまで続くのか分からない

認知症の人に捧げなさい、

言っているようにしか聞こえないんです。




誤解されるのを承知で

あえて刺激的な書き方を

してしまったかもしれません。


でも、

これは今までそういうことに気づかなかった

自分への戒めでもあるんです。




これからは、さきの民間宗教者のように

より具体的な解決方法を

提示して差し上げなければならないと

思いました。


だからって「盛り塩をする」とか、

「どの部屋にも赤い花を飾る」と

いうことじゃないですよ。




前に引用した例で言えば

「黙ってビールを注いであげる」

ようなところが大切かと思います。


認知症の方にとって

居心地よく、落ち着けて、

存在感を感じられることを

より具体的に、比較的簡単に

できるような行動をお伝えする。




そういったアドバイスができるためには、

認知症の人のパーソナリティーや家族の

暮らしぶりをきちんとアセスメント

しておくことが大事なんですね。




ビールを飲まない夫に

「黙ってビールを注いであげなさい」

なんてとんちんかんなアドバイスに

ならないように(笑)


(おしまい)



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