何が甘いのかと言ったら、
「そこから先の解決方法が
ちっとも具体的ではない」
ということ。
私が知るかぎりでは、
「認知症は脳の病気です。
(本人のせいではありません)
だから受け止めましょう」
としか言っていない。
これでは、家族など介護者は
我慢、我慢、我慢、です。
「右のほおを叩かれたら
左のほおを差し出しなさい」みたいな
100%の愛情を、今までさんざん困らせて、
これからもいつまで続くのか分からない
認知症の人に捧げなさい、と
言っているようにしか聞こえないんです。
誤解されるのを承知で
あえて刺激的な書き方を
してしまったかもしれません。
でも、
これは今までそういうことに気づかなかった
自分への戒めでもあるんです。
これからは、さきの民間宗教者のように
より具体的な解決方法を
提示して差し上げなければならないと
思いました。
だからって「盛り塩をする」とか、
「どの部屋にも赤い花を飾る」と
いうことじゃないですよ。
前に引用した例で言えば
「黙ってビールを注いであげる」
ようなところが大切かと思います。
認知症の方にとって
居心地よく、落ち着けて、
存在感を感じられることを
より具体的に、比較的簡単に
できるような行動をお伝えする。
そういったアドバイスができるためには、
認知症の人のパーソナリティーや家族の
暮らしぶりをきちんとアセスメント
しておくことが大事なんですね。
ビールを飲まない夫に
「黙ってビールを注いであげなさい」
なんてとんちんかんなアドバイスに
ならないように(笑)
(おしまい)
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