私が結婚式の中で最も愛してやまない
【花嫁の手紙】
先日司会を担当した新婦さんの手紙の一節が、
心に残る素晴らしいものだったんです。
この新婦さん。
小学生の頃ご両親が離婚をされて、
以来お母様が女手一つで育ててくれました。
手紙の中に、
こんなエピソードが盛り込まれていました。
中学生の多感な頃。
自分の気持ちが上手く言葉に表せず、
イライラをお母様にぶつけていた新婦さん。
ある日の夜。
お母様を傷つけるとんでもない暴言を
吐いてしまったそう。
お母様はひとしきり話を聞いてくれた後、
まるで小さな赤ちゃんをあやすように
抱きしめてくれたんだそうです。
【大人になった今でも忘れることのない、
私が愛された記憶です】
この時のことをこう表現されていました。
きっとそこには気の利いた言葉は
なかったのかもしれません。
聞いているだけでその時の情景や、
新婦さんの感じた心の機微がありありと
わかるその一言にグッときちゃいました。
ただただ、抱きしめてくれたお母様。
その時のことを【愛された記憶】と
素直な一言で伝えられた新婦さん。
お母様も涙を流しながら
新婦さんの手紙に耳を傾けていたのが、
凄く印象的でした。
きっとこういう過去のことは、
新婦さんもお母様も覚えていても
あらためて互いに口にする機会は
そう多くないかもしれません。
感じた思いとと共に、それが今の自分に
どれだけの力を与えてくれているのか。
それを、結婚式という大切な人生の節目で
言葉にして伝える。
いつでも伝えられそうで、
照れくさくて伝えられないこと。
それらを思い出と共に伝えられる力が
花嫁の手紙には宿る気がするんですよね、私。
色んな新婦さんの人生の一端に触れることのできる、
唯一無二のひと時。
自身が体感したことを言葉にすることこそが、
花嫁の手紙の醍醐味かもしれませんね。
あらためてそんなことを実感した、
印象に残る一節でした。
結婚式ってやっぱりいいですね!
本日も結びまでお読みいただき
ありがとうございます。