人前で話す仕事柄、
「言葉」にあれこれ敏感になっている私。
私自身もついつい丁寧な言い回しで
使いがちな「させていただく」
最近本当にあちこちで聞く機会が
ありませんか?
「させていただく」が適切に
使われているシーンばかりでは
ないようで、自分自身が誤った
シチュエーションで使わないためにも
あれこれ真面目に調べてみました。
文化庁「敬語の指針」によると、
「させていただく」は以下の2つの
条件を満たしたときに使うのが
適切とされています。
①相手側または第三者の
『許可』を受けて行う場合
②そのことで『恩恵』を受けるという
事実や気持ちのある場合
ちょっと難しく書いてありましたが、
要は『許可』と『恩恵』を
満たしていれば、
問題なく「させていただく」を
使えるということ。
例えば・・・
私が新郎新婦さんとの会話のやり取りで
使っているこんなケース。
「おふたりが記入したプロフィールの
コピーを取らせていただけますか」
これは相手(新郎・新婦さん)に、
「コピーを取っていいか」という
『許可』を求めて聞いています。
さらにコピーを取ることで、
私は別の場所でプロフィールを
見ることができるという
『恩恵』を受けます。
なのでこの場合は「させていただく」
を使う適切な言い回しと言えます。
もう一つの例です。
これ、密かに私が街中で見かけて
よく気になっているもの。
休業を知らせるお店の張り紙、
「勝手ながら、
本日は休業させていただきます」
これはお店の方が休むことで、
用事を済ませることができる
『恩恵』は受けています。
でも休むことの判断や決定は
お店が行うことで、
お客様に『許可』を得ること
ではないですよね。
ということで、この使い方は丁寧に
聞こえるかもしれないけど、
適切ではないと言えます。
このケースなら、
「勝手ながら、本日は休業いたします」
でOKです。
あらためて、私自身も特に司会本番で
うっかり多用しがちな
「させていただく」
適切かそうじゃないかを
見極めて使いこなしていきたいと、
自戒を込めて真面目に調べてみました。
言葉も時代と共に変化しているとはいえ、
日本語って奥が深いし難しいですよね。
ちょっと気になる方の、
少しでもお役に立てたら嬉しいです。
本日も結びまでお読みいただき
ありがとうございます。