結婚式はそれぞれのセクションの
スペシャリストが集結して、
新郎新婦さんの希望を叶える時間を
作り上げています。
ウェディング司会者である私が、
披露宴本番一番連携を取るのが
キャプテンです。
キャプテンは宴会部門の司令塔を担う、
責任者の方を指します。
ホテルで司会をすることが多い私。
ホテルの宴会部門所に属しているキャプテンは、
この道何十年!というベテランの方が
多くいらっしゃるんですよ。
先日、あるキャプテンの身のこなしに、
感動したことがあったんです。
それは、披露宴中のケーキ入刀でのこと。
新郎新婦さんからBGMに関して、
ちょっとしたリクエストがありました。
新郎・新婦さんがケーキの前に
移動し始めた頃からBGMをかけ始めて、
55秒のサビのところで入刀ができるように
したいとのこと。
こういうリクエストをされると、
異様に燃えちゃう私。
披露宴前にはキャプテンとも
BGMを一緒に聴いて
入念にすり合わせをしました。
ただ、どんなに入念にすり合わせても、
披露宴では新郎・新婦さんの動きが
予定調和にいかないこともあります。
最終的には、
「私が、司会者さんのコメントに合わせます。
おふたりの希望をできる限り叶えましょう!」
という話になりました。
そして迎えた披露宴でのケーキ入刀。
予定通り、新郎・新婦さんが、
ウェディングケーキの前に移動し始めた
タイミングでBGMがスタートしました。
ストップウオッチと横目で見つつ、
新郎・新婦さんの動きをチェックする私。
席を立って移動する瞬間に、
新婦さんのドレスさばきが上手くいかず
少しバタバタしましたが、
私やキャプテンにとっては
それも織り込み済です。
こういうことが起きると、
ケーキにナイフをおさめる瞬間まで
55秒あったことが功を奏しました。
そしてBGMがサビを迎える3秒前に
「ウェディングケーキ入刀です!」
という私のアナウンスに合わせて、
新郎・新婦さんの手にしていたナイフの上に
添えられていたナフキンを、
キャプテンがスーッと上に外しました。
そして、クル・クル・クルっとナフキンが
綺麗に3回転したタイミングで、
新郎・新婦さんが手にしていたナイフが
BGMのサビの瞬間と同時に
ケーキにおさめられました。
もうね、キャプテンの身のこなしの
美しさにひとりで鳥肌が立ちました!!!
そして、新郎・新婦さんの望んでいた
タイミングでケーキ入刀となったことに
たまらない達成感を感じちゃいました!!!
ウェディング司会者って、
こんなすごいニッチでマニアックなことに
やりがいを感じる人種です(笑)
ひとり熱くこの時の様子を綴りながら、
スローモーションのようにこの光景が
頭に浮かびます。
披露宴って本当にナマモノなんです。
だからこそ、その時々の状況を見て
新郎・新婦さんの希望をチームで
叶えられた時、たまらないやりがいを
感じているんです。
もし、披露宴にゲストとして列席する
機会があったら、
司会者とキャプテンにも注目すると
ちょっと面白いかもしれませんよ~。
本日も結びまでお読みいただいて
ありがとうございます。